辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本39】運命の仕事に出会う本 人生のわくわくステージに立とう 和田裕美

和田裕美の 運命の仕事に出会う本 人生のわくわくステージに立とう』

和田裕美 大和書房 2006年発行

 

仕事は修行と考えていたときは、仕事をするのがとても辛かった。

 

今考えると、なぜあんなに頑張れたのかと思うけど、

もっと心構えで楽しく、顧客の事も考えて頑張りすぎず仕事ができた事に気が付く。

(当時は全くわからなかった)

修行と思うと、なぜか修行でしかなくなる状況になっていった。

いつか、仕事という事にわくわくなんて期待しないようにもなっていったように思う。

 

そもそも、運命の仕事ってあるんだろうか?

 

わくわくステージ?

 

そんな疑問を持ちつつも興味深く思い手に取った本。

 

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この本をおすすめしたい人

  • 仕事のモチベーションが湧かない人
  • 仕事が嫌いな人
  • 過去に仕事で挫折して仕事が嫌になった人
  • 仕事についての本が読みたいけど、軽く読める本の方がいいなぁという人

 

作者紹介

和田裕美

 

京都府生まれ。

光華女子大学英文科卒。

英会話学校やアパレルメーカーの事務職をへて91年に日本ブリタニカ株式会社に入社。

「売る」というより「お客様の背中を押す」ことを意識した営業スタイルで、世界142支社中2位の営業成績を収める。

2001年6月に独立、株式会社ペリエを設立。

大手から中小企業まであらゆる業界の営業マン育成、コンサルティングに携わり、実績を上げている。

講演・セミナーともに、依頼者からのリピート率98%という人気を誇る。

 

和田裕美の運命の仕事に出会う本』より引用

 

 この本のおすすめポイント

  • 本人の分も含めエピソードが色々載っているので飽きずに読める
  • 方法論などではなく、モチベーションを高めたい人に
  • エッセイ風なので、気軽に読める

 

 

 

 

 

 

心に残った点・役に立った点

 
つまらない雑用が将来の成功を運んでくる

著者のアパレル関係のOL時代、

 倉庫で在庫管理の仕事をしていたとの事。

 

半年くらい経ったら、品番を覚えたり、

どれがどの位売れて、何がよくへんぴんされているかなどを大まかに把握できるようになっていた。

 

ある日、常務が在庫室に来た時に、

ベージュのあるコートがどれだけあるか常務に聞かれた時に、

黒はシーズン後にまとめて戻ってきているから、

ベージュを追加生産したほうが良いと、さっと答えられた。

 

その結果、常務が在庫室に日に一度区量になり、売れ残りの状況を把握していくようになった。

そして、商品の事をわかっているようだからと、

ショールームの担当になったという。

 

つまり、自分のステージには、小さいステージも、

大きいステージもある、人が立っているステージに行くと脇役になってしまいそうなら、今のステージで真ん中に立てるように前向きにいると、次のステージが用意されており、そうのステージはもっと大きいと。

 

 

この話は、とても興味深く読んだ。

今の仕事を無駄にならないと思うかどうか。

不満をぶつけるのではなく、動機が違うと結果も違うと。

 

これはなるほど、と思った。

 

固定給とフルコミッションの違い

フルコミッションの場合は、

契約を取らないとお金が入ってこないばかりか、

交通費もパンフレット代も、電話代も自己負担。

保険は自分で国民健康保険に入る。

その代わり、月1000万円稼ごうとしても、不可能な数字では無かった。

自分のお客さんを持つという意識も高くなり、評価もわかりやすく、

活気があって楽しい。

 

その頃は、値札も見ないで買いものをし、

マンションを買ったりとそんな20代をおくったそうだ。

 

要するに個人事業主ということですよね。

 

固定給だと、フルコミッションのような収入は、

なかなか不可能。

頭打ち、天井がある。

 

だけど、固定給なら会社を休んでも有給休暇を使える。

お客さんとお茶するときは、

固定給なら会社の経費。

 

ようするに、固定給は会社がその人を信頼しているという証拠。

 

それぞれに利点も欠点もあり、

固定給は保証だけど、ゼロはないが天井がある。

 

著者は3800万円の年収を稼いだのは、

安定を捨てる勇気があったから。

 

だから、もっとお金を稼ぎたい人は、

フルコミッションに挑戦しても良いし、固定給+歩合を選択枠に入れてもいいと著者は言う。

 

会社経営とかも言わばフルコミッションと同じだし、

自由と責任を取るか、安定と束縛をとるかは、選択するのは自分。

 

これを読んで、そうかと目から鱗だった。

固定給という事は、会社から信頼されているという事。

そういう視点を持ったことが無かったので、ある意味反省。

 

ただ、これからの時代は個人事業主を選ぶ人も増えるだろうし、

会社というものがどんどん縮小していく可能性もあるので、

チャレンジしたい人、実力がある人などが有利な時代になっていくと思う。

 

この本は、2006年発行で15年前の本だし、

内容はエッセイ風だし、運命の仕事に出会うハウツー本ではなく、

仕事の心構えを書いた本。

だから、色んな人におすすめと言えるわけではないが、

仕事をもう一度考えたい人にはいいのかもしれない。

 

 


 

 

【おすすめ本38】企業として見た戦国大名 真山知幸 織田家はベンチャー企業

『企業として見た戦国大名』 真山知幸 著 

彩図社 2020年9月発行

 

 

昔、忠臣蔵の事を実家で話していた時、

浅野内匠頭の気持ちはわかるけど、

藩は会社のようなものだから、

そのトップとしては殿中刃傷起こした後の藩の事を考えるとトップとしてはちょっとどうなの?と言ったら、母が烈火のごとく怒った。

「そんの言葉、じいちゃんが聞いたら怒るよ」と。

(でも、その時は既に祖父は無くなっていたのだが)

 

私の祖父(母の父)が忠臣蔵が大好きで、

だから浅野内匠頭赤穂浪士は善玉で吉良家はヒールみたいな単純な時代劇みたいなとらえ方から外れる考えにムッとしたし、忠臣蔵が好きな祖父の事を否定されたように感じたのかもしれない。

 

まぁ、はいはいと聞いてれば良かったんだろうけど、

その時は母の事を思考停止してて話にならないなぁと思った。

 

 

祖父や母が持っている情緒的なイメージと違って違和感を感じたのかもしれないが、私はずっとこういう殿様だったら仕えたいなァとか時代劇などを見る時に空想したりしていたので、この本はまさにドンピシャだった。

 

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この本をおすすめしたい人

  • 経営者
  • 起業したい人
  • 戦国時代に興味があり好きな人
  • 戦国武将が好きな人
  • ちょっとちがう面から戦国武将・戦国時代を知りたい人

 

作者紹介

真山知幸(まやま・ともゆき)

 

著述家、偉人研究家。

1979年、兵庫県生まれ。

2002年、同志社大学法学部法律学科卒業。

2006年、『トンデモ偉人伝』で著述家デビューし、2011年の東日本大震災を機に、筆名を「真山知幸」へ変更。

『君の齢にあの偉人は何を語ったか』『不安な心をしずめる名言』『大富豪破天荒伝説』『最高の人生に変わる天才100の言葉』『ざんねんな名言集』など著作約40冊。

『ざんねんな偉人伝』『ざんねんな歴史人物』は計20万部を突破しベストセラーとなった。

業界紙出版社の編集長を経て、2020年より独立。

名古屋外国語大学現代国際学特殊講義(現・グローバルキャリア講義)、宮崎大学公開講座などでの講師活動も行い、メディア出演多数。モットーは「短所は長所お裏返し」。

 

 

この本のおすすめポイント

  • 自分だったらどの戦国大名の企業に入りたいかな?などと楽しく考えて読むことができる
  • 戦国大名の色んな面を知る事ができる
  • 世間一般で言われるイメージを覆す戦国大名の一面もあり、興味深い
  • 戦国大名の行動がどう結果につながったかが歴史的結果としてわかるので、働くうえで勉強になる

 

 

 

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ゴッドハンド整体師の作った『整体枕』

 

 

心に残った点・役に立った点

これはあくまで、

「企業として見た戦国大名」。

起業のトップとしてどうかだ。

 

織田信長実力主義ベンチャー企業というのは、

だれもが思い浮かべる織田信長像、企業像だろう。

 

成績次第では、転勤やクビも容赦なく、

宣教師のルイス・フロイス記述によると、家臣より驚嘆すべき迅速さをもって奉仕され、外来の人々より異常なまでの念を持ってあがめられていて、まるで恐怖政治のようだったようだ。

 

信長の意向にそって結果を出せる者には実力主義で出世できるが、結果が出せない者にとってはブラック企業

その実力を持って城持ちまでになり、大きな権限を持つことになった明智光秀は、信長の思ったように物事が運ばなければ、頭をはたかれたり、突き飛ばされたり、首に槍先を突き付けられる事もあったというから、出世しても、気が休まる暇はなかったのかもしれない。

こういう事は、いかにもワンマン企業という感じ。

 

信長を戒めたり止めたりするものは誰もいない。

 

信長の章では最後にこうある↓↓↓

 信長は、人間の機微を理解したうえでのマネジメントを行っていたが、注文をつけるならば、やや厳しすぎた。とはいえ、緩めすぎれば、組織の規律は乱れる。そのあんばいはいつの時代も難しい。

 だが、もし、もう少しだけ部下に寛容なマネジメントをしていたならば、クーデターを起こされることもなく、天下統一を成し遂げていたかもしれない。

 

ほんとうにね。

織田信長が天下統一をした後の日本を見てみたかった。

森蘭丸の逸話を以前知った時に、

10代なのになんて聡明なんだろう!ととても驚いた。

自分が同じ年代だった時の事を思い起こして、その才覚の違いに愕然。

彼は10代だが織田信長によって大名になっており、天下統一したのちは間違いなく右腕となった人物だろう。

その活躍もみてみたかった。

 

豊臣秀吉は、

「一台で成り上がったみんなの人気者」

徳川家康は、

「不自由を常として機を待つ」

とある。

 

この3人はよく比べられるが、

結果を考えると徳川家康という事になるのだろう。

でも織田信長楽市楽座などの自由な発想や、敦盛を舞ったりする感性など、織田信長に対してはなんとなく憧れを持ってしまう。

 

さて。

この本の中に出てくる”企業として見た戦国大名”。

自分ならどこに仕えたいかを読んだ後で考えると、

毛利家がいいなぁーと思った。

 

この本によると

「一大グループを作った理想的なホワイト企業

だそうだ。

 

広島の人は毛利家の事を誇りに思っているのを感じる時があるが、

さすが毛利元就

 

早めに引退をして、長男に家督を譲り、次男は吉川家、三男は小早川家に養子に出し、「毛利両川」と呼ばれる一大勢力になり、安定した組織になっていく。

 

三本の矢の逸話が有名だが、

その逸話はやはり毛利家を象徴するような話だという事がわかる。

 

この本には、毛利家はジミと書いてあるが、

組織としては地味なくらいがちょうど良いのかもしれない。

 

(まぁでも、家来なら信長のようなところの家臣になって天下統一の夢を一緒に見てみたいと思う部分もあるが)

 

この本には、色んな戦国大名が出てくるが、

やはり長所は短所、短所は長所という感じでどの大名も良い部分とそうではない部分があって、そこが面白い。

そのあたりはやはり企業と同じかもしれない。

(急成長する会社の社員は負担が大きかったりするし)

 

軽く読める本なので、興味がある方是非どうぞ。

 

 

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【おすすめ本37】MODERN LOVE モダンラブ ニューヨークタイムズ掲載本当にあった21の物語

『MODERN LOVE モダンラブ いつくもの出会い、とっておきの恋 ニューヨーク・タイムズ掲載の本当にあった21の物語』

ダニエル・ジョーンズ編 桑原洋子訳  河出書房新社  2020年発行

 

「編者まえがき」によると、

ニューヨーク・タイムズのコラム「モダンラブ」に送られてくるエッセイは年間8千編以上。

2004年に「モダンラブ」の連載が始まった時、コラムの創設メンバーの編集者(スタイルエディターのトリップ・ゲイブリエル、ダニエル・ジョーンズ、ダニエル・ジョーンズ氏の妻キャシー・ハナワ)は、「愛」を広義に解釈しようと決めたそうだ。

 

 ページをめくってみてほしい。衝撃的なものもあれば、なにかの導きになってくれるものもある。笑わされてしまうものもあれば、胸が痛くなるようなもの、涙を誘うものもある。時には、あまりモダンでもないストーリーもある(これは本当だ)。それでもどれもが、牡蠣の殻をこじあけるようにして、人間の愛の中にある、暗く美しいものを見せてくれるのだ。

 

『モダンラブ』まえがきより引用 

 

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 この本をおすすめしたい人

  • アメリカのコラムの文体が好きな人
  • 色々な「愛」についてのコラムを読みたい人
  • 海外の文学が好きな方
  • 洒落たコラムを読みたい人

 

作者紹介

編者略歴

 

ダニエル・ジョーンズ Daniel Jones

 

2004年に「ニューヨーク・タイムズ」で始まったコラム「モダンラブ」の創設時からの編集者である。

著書としては『Love Illuminated:Exploring Lif's Most Mystifying Subject(with the Help of 5,000 Stragers)』『The Bastrd on the Couch』そして小説『After Lucy』などがある。ジョーンズは毎週配信される「モダンラブ」のポッドキャストにも登場し、アマゾン・スタジオ製作のドラマ「モダン・ラブ~今日もNYの街角で~」では小紋プロデューサーを務める。

マサチューセッツ州ノーサンプトンとニューヨークシティで暮らしている。

 

訳者略歴

 

桑原洋子(くわはら・ようこ)

翻訳家。慶応義塾大学大学院文学研究科英米文学専攻修士課程修了。訳書に『ティアリングの女王』『煙と骨の魔法少女』(以上早川書房)、『空の上には、何があるの?』『化学ってなに?』『くさい!』(以上河出書房新社)『人生なんて、そんなもおさ~カート・ヴォネガットの生涯』(柏書房・共訳)、『わたしの美しい娘』(ポプラ社・共訳)などがある。

 

『モダンラブ』より

 

この本のおすすめポイント

  • 字も小さくなく、1つ1つの物語がちょうど良い長さなので、1日1つ寝る前などに読むのも楽しい
  • 文体がアメリカのコラムという感じで、独特の味がある
  • 「モダンラブ」というだけあって、モダンなものやこれも?というラブの有りようが書いてある
  • 不思議な余韻が残る
  • アパートメントのドアマンとのやりとり、プロファイラーのように彼氏を見定めるママ、障害者など色んなかたちの愛が載っていて人生もそんなに悪くないなぁと思わせてくれる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心に残った点・役に立った点

『モダンラブ』は今の多様性を求める風潮にぴったりとあてはまっていて、それが心地よい。

年齢も若者から70代と80代の恋も(それもきっかけはランニングクラブ!)

 

失恋したもの同士の男性の友情物語あり、ドアマンと親になりたがっていない男性の子供を産む決心をした若い女性とのやりとり、思春期に差し掛かった自閉症の息子と母親、娘の付き合う男の事をプロファイラー並みに分析する母親、、、などなど。

 

色んな物語。

 

あくまでもコラムなので、さらっと読め、そしてもほろ苦い内容だったとしても後味は悪くない。

シニカルな文でも、どこか温かい。

このあたりが、いかにもニューヨーク・タイムズに掲載されるコラムという感じ。

 

めちゃくちゃ感動するとか、ワーワー泣いてしまうとかではないが、

心がふわっとしたり、ちょっとほろ苦くなったり。

寝る前に読むのは、それぐらいがちょうど良い。

 

内容が、恋人同士に限らないのが良い。

 

色んな人が色んな人生を生きているんだなぁという実感。

ちょっとノスタルジックな気分にもなる。

 

この本を読むときにぴったりな音楽なども、

人によって違いそうでそういうことを考えるのも楽しい。

(私は、イメージ的にニューヨークのバーの片隅で歌うピアノマンが奏でる歌なのでビリージョエルとかかな)

 

興味を持たれた方是非どうぞ。

 

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【おすすめ本36】「やる気が出ない」が一瞬で消える方法 大嶋信頼 【他者からの嫉妬で無気力に】

『「やる気が出ない」が一瞬で消える方法』 大嶋信頼 幻冬舎新書 2018年

 

休みの日、やる事・やりたい事が沢山あるのに、

「やる気が出ない」で、気が付いたら夕方。

「あー、一日無駄にした。私ってなんでこうなんだろう。」

と、自分にダメ出しで終わる休日。

休日だけではなく、

やらなきゃいけない事がたくさんあればあるほど、やる気が出なくなってしまう事が多い。

 

それはなんだろう?と思い手に取った本。

 

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この本をおすすめしたい人

  • しなければいけない事を後回しにしてしまう人
  • 勉強、資格取得の勉強になかなか手が付かない人
  • 上司にキツイ事を言われたりするとやる気が無くなる人
  • 憂鬱な予定があると、動けなくなるような気がする人
  • 仕事の締め切りがあるのに、ぎりぎりまで手を付けられない人

 

作者紹介

大嶋信頼(おおしまのぶより)

 

心理カウンセラー、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役

ブリーフ・セラピーのFAP療法を開発し、トラウマのみならず多くの症状を治療している。

アルコール依存症専門病院・周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研修生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。

12万部を突破した『「いつも誰かに振り回される」が一瞬んで変わる方法』(すばる舎)など著者多数。

 

『「やる気が出ない」が一瞬で消える方法』より引用

 

 

 

この本のおすすめポイント

  • いま感じている無気力状態を放置するとどんな問題と結びついてしまうのかがわかる
  • 無気力を作る大きな要因(万能感)(他社から受ける嫉妬)の説明が書いてある
  • 脳のネットワーク内のトラブルについて書いてある
  • 具体的なバグ(無気力)がおこるメカニズムについて知ることができる

 

 

 

 

 

心に残った点・役に立った点

 

うつ病の増加

ここ十数年の日本では、うつ病患者の数が増えているそうだ。

厚生労働省の調査によると、2014年のうつ病躁うつ病なども含む)の全国推計患者数は、111万6000人。

軽度のうつ病も含まれていると思われる「神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害」というカテゴリーでは72万4000人の患者がいると推計。

うつ病に類する病気で医療機関にかかっている患者の数は、おおざっぱに見積もっても180万人を超えている。(実際の患者数は、さらに多くなっていると思われる)

 

1996年が、43.3万人、1999年が44.1万人なので、

著しい増加が見て取れるとの事。

 

欧米に比べれば、うつ病になる人の割合が低いということだが、

これはちょっと意外だった(日本の方が多いような気がしたので)

(欧米では、過去12か月にうつ病を経験したものの割合は1~8%、うつ病を経験した者の割合は3~16%、日本では、過去12か月にうつ病を経験した者の割合が1~2%、うつ病を経験した者の割合が3~7%)

 

うつ病は一般的に女性、若年者に多いとされているが、

日本では中高年でも頻度が高く、うつ病にたいする社会経済的影響が大きいのが日本の特徴。

 

この事は、実感としてわかるような気がする。

 

外材化

この著者の大切な考え方は、「外材化」

 

「直面化」=「あなたがだらしないからこういう問題をおこすんですよ」「あなたに根性がないから、〇〇をやめられないのです」

 

「外材化」=「あなたが苦しんでいる原因は、あなた自身の問題とは別のところにある」

 

問題は自分の中にないことを確認することで、発作のループから抜け出すことが目的。

 

万能感が生む「無気力」

「万能感」=自分主体の考え方になっていて、すべてを自分の思い通りにさせようとする感覚。

 

万能感を持っている人は物事を自分基準で「ジャッジ」する癖がついている。

「快か不快か」という基準で物事をとらえるのではなく、

「快だけど周囲から反感を買うと判断して諦める」「不快だけどいまやめたら努力が無駄になると思って我慢して続ける」など、自分のジャッジで「快・不快」を捻じ曲げてしまい、バグが起きているということだそうだ。

 

うーん、これは当てはまるなぁ。

大抵の人は当てはまるのではないだろうか?

「快・不快」で物事を決めるのに抵抗がある人も多いと思う(私も含め)

 

自分が万能感を持っている事はなかなか気が付かないということだが、

私も気が付かなった。

 

この万能感を持っていると無気力を引き起こしやすいという事。

(理想形を思い浮かべるほど動けなくなるなど)

 

子ども時代から万能感が支配するような環境に置かれた場合、夢が持てなくなっていくそうだ。

(固定された価値観に影響されて、自分の世界の限界が狭まるから)

 

人から見捨てられるかもしれないという不安を持っている人ほど、

自分でなんとかしなければという事で万能感を持ちやすくなり、余計に動けなくなるということもあるそうだ。

 

気が付くと、「ジャッジ」っていつもしているような気がする。

「ジャッジ」を優先して、自分の「快・不快」をずっと無視してきた部分もあるような。

まさか、その「ジャッジ」や「理想」が夢を持てなくし、動けなくしていたとは。

 

バグ撃退法

 

この脳のバグを撃退するには、

1日1回、必ず自分の好きなことをすることだそうだ。

 

え?それだけ?

と思ってしまったが、そうなのだそうだ。

(例えば漫画を読む事などでも自分が「快」と感じるならOKとの事。ただし、「これで大丈夫かな?」といううしろめたさが湧いたら、それは「快」ではないそうだ)

 

「運が良かった」「運が悪かった」というのも、ジャッジということだそうだ。

えーっ!と思ったが、言われてみれば納得。

(自分で判断して決めつけている事になるから)

 

こうして自分で判断することを続けていくと、バイナリコードがずれて歪んでいくのだそうだ。

 

嫉妬攻撃による無気力

この場合の嫉妬とは、自分が他社にいだく嫉妬ではなく、

他社が自分に対していだく嫉妬。

 

自分が他社に嫉妬を受けている(という自覚が無い場合も多い)と、無気力の原因になるのだそうだ。

 

これにはちょっと驚き。

 

遊んでいる子供に対して親が「宿題をしなさい」と怒ると、

子どもは宿題をやらなくなったりというのも、嫉妬が原因ということなのだそうだ。

(この場合嫉妬しているのは親)

 

子どもが自由に遊んでいることに対して親が嫉妬してしまっている状態。

 

これは気づきにくいよなぁーと思う。

 

だから、緊張の高い家庭で子供が動けなくなり、結果的に勉強をしなくなるのは、親の嫉妬の発作が大きいからだそうなのだ。

 

うちは、とても支配的な親だったので、これは思い当たる(だけど、子どもの頃はその自分の無気力は、自分がぐうたらでだらしがないからだと思っていた)

 

友人に相談しない

相手からの嫉妬から離れる方法として、

友人に相談しないという事があげられていた。

 

これは、世の中の価値観と正反対なのでびっくりする人も多いかも(特に女性は友人に相談する人も多いと思うし)

 

結婚や転職の相談など、相談される相手にとって

悩むことができる状況にあること自体が嫉妬の対象になっていたりする場合があるから、相談しないと気が済まない人は注意が必要だそうだ。

 

相手は親身になってアドバイスしてくれるように思えても、

嫉妬が介在してくるので、後でかえって動けなくなったりするのだそうだ。

 

愚痴をごぼせばこぼすほど、

相手の執着(嫉妬)を誘うので、愚痴=その人自身のバグになってしまう。

動けなくなった経験のある人は、自分の事をわかってくれているという思える友人に対してこそ、相談するのをやめた方がいい、相談をやめる事で間違いなく動きやすくなる。

 

いやぁ、これは(特に女性にとっては)逆説のように感じる事だが、

つらつら考えると思い当たることがある。

 

わたしの友人で、悩みがあると電話をいろんな人に電話して長時間話し続ける人がいるが、やっぱり精神的に不安定だ。

その友人は、相手に話をふったりして気遣いもできる人だが、

体調が悪かったり不安定だったりする。

 

相談をやめた方がいいよとはなかなか言えないけど、

もしかして私の友人にもあてはまるのかも知れない。

(その事以外にも色々要因はあるのかもしれないけど)

 

私にも無自覚の嫉妬などあるかもしれないなぁ。

 

おそらく、友人に相談しない限り、愚痴そのものが消えていくはずです。「あふれるほどあって言わずにいられない」と思っていた愚痴も、相談をやめることで、実は生まれてこないものだと気づくはずです。

 

『「やる気が出ない」が一瞬で消える方法』 第3章 嫉妬攻撃による「無気力」より引用

 

相談しない限り、愚痴そのものが消えていき、

相談をやめることで、実は生まれてこないもの、、、。

 

これは、とても役にたった。

 

 

この本は、新書版で薄いのですぐ読めるが、

人によっては物足りない部分もあるかもしれない。

 

それでも、興味を持った方は是非どうぞ。

 

 

 


 

 

【おすすめ本35】50歳から人生を大逆転 心屋仁之助

50歳から人生を大逆転 心屋仁之助 PHP研究所 2017年発行

 

いくつになっても人生は、本当に「大」逆転できる

 

いい人生を生きていく

最良・最大のコツは、

いままでと逆のことにチャレンジすること。

 

『50歳から人生を大逆転』表紙裏より引用 

 

いままでと逆のことにチャレンジ。

長く生きれば生きるほど、思い込みが強くなっているはずで、

逆のことにチャレンジするのには抵抗感があるはず。

だけど、それができる人が人生の後半を楽しく生きていけるのかも、、、。

 

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この本をおすすめしたい人

  • 真面目に生きてきたけど、人生が物足りない人
  • ”人生の足りない”を埋めるために、ずっと頑張る・努力してきた人
  • 50代になっても、まだまだ頑張りが足りないと思ってしまう人
  • 不安が強い人
  • 50代になって人生を考え直したい人

 

作者紹介

心屋仁之助(こころや じんのすけ)

 

「自分の性格を変えることで問題を解決する」という「性格リフォーム」心理カウンセラー。大手企業の管理職として働いていたが、自分や家族の問題がきっかけとなり、心理療法を学び始める。現在は京都を拠点として、全国各地でセミナー活動やカウンセリングスクールを運営。

その独自の「言ってみる」カウンセリングスタイルは、たったの数分で心が楽になり、現実まで変わると評判。

(以下略)

 

『50歳から人生を大逆転』より引用 

 

この本のおすすめポイント

  • 「~するべき」「しないとだめ」などの思い込みを外すことができる
  • いくつになっても人生を変えることができると勇気が持てる
  • 自分の気持ちを大事にするということがわかる
  • ”すでにある”ものに気が付けるかも

 

 

 

心に残った点・役に立った点

 

いくつになっても人生を「大」逆転できる

 

この本ではいくつになっても人生を「大」逆転できると言い切っている。

 

読んだ人は、「無理だろ」「綺麗ごと言ってる」と思う人も多いかもしれない。

 

でも、実際にそういう人はいるもんで、やっぱりちょっと変わっているというか常識に縛られない人が多いかもしれない。

 

この本で言うところの「大逆転」は「逆」の事をするから、始まるという点。

 

50代になると、「逆」の事をするのが難しい。

常識や思い込みや世間体などを気にして、本当に難しい。

だが、それができる人が人生を変えていけるという事。

 

読んでいると常識に縛りが強い人ほど、この本の内容にひっかかり(というか「イラッ」とする部分)を感じるかと思う。

 

そのひっかかりというか、抵抗感を感じる部分にこそ、

突破口があるという事が何回も読んでいるとわかる。

 

そのガマン、もしかしたらいらんかも

 

「人に迷惑をかけてはいけない」と、いろんなことをガマンし、一人で抱え込んで生きている。

けど、その「迷惑をかけない生き方」が実は一番迷惑。

 

迷惑をかけないようにガマンしている人は、他人にも「ガマンしなさいよ」と言いがちだからです。

 

本文にあるこの言葉にハッとなった。

コロナ禍の今。

電車の中で大声で話している学生やお年寄りなどを見かけると、

ちょっとイラッとしてしまう。

イラッとしてしまう自分にちょっとモヤモヤもする(いちいち人の事目くじら立てていることに対して罪悪感のようなもの)

 

このイラッの根底には「人に迷惑をかけないように」という強い縛りがあるのかもしれない。

 

ガマンする人は、あふれ出しそうな自分のガマンを人にもプレゼントしはじめる。

だから、ガマンは「世間の迷惑!」そんな気がするんです。

離婚などのいちばんの原因もこの「ガマン」です。

しかも「勝手にガマン」だったり。ケンカのときも「私だってこんなにガマンしているのに!!」ってなりません?

 

『50歳から人生を大逆転』第1章 人生を幸せに、自分らしく、自由に生きる より引用

 

あー、耳が痛い。

夫にもこんなふうに自分のガマンを押し付けていたのか。

だから、小言をいいたくなるのかー。

 

日本人は、こういうガマンの押しつけを、代々受け継いでいるというのにも納得。

ほんとそうだ。

親もそういうところあるなぁ。

それで、理不尽だったり。

 

 

 

 

 

「悪夢」を見るのを「自分でやめる」ことができる

 

自分はダメだ。

自分は嫌われている。

自分は愛されいない。

自分はできない。

自分はつまらない、おもしろくない。

 

こういうのは子供の頃に芽生えた間違った思い込み。

50歳を過ぎてもまだ思い込んでると。

もう悪夢。

だけど、目の前の「現実」なんて、くそくらえ。

目の前の「現実」なんて「自分ダメ妄想=思い込み」がつくりあげた産物。

 

この「悪夢」というの、とてもわかる!

何時までたっても覚めない「悪夢」なんですよね。

「悪夢」から覚めないからずーっとうなされている。

 

自分がダメだと思っていたなんて、自分ではわからなかった。

でも、若くなくなってだんだんその「悪夢」の中にいることが実感できるようになってきた。

若い時は、何となく他の事でカモフラージュしていて(自分で)その実感すらなかったように思う。

 

心強いのは、この「悪夢」は自分でみているのだから、

自分でやめる事が出来るという点。

 

「どうせ私はすばらしい」ということにしてみるだけ。

 

、、、本当にこれだけで良いのだろうか?とちょっと疑問が頭をよぎるけど(笑)

まずは、やってみようかな。

 

要するに、自己評価を高くするという事。

 

これが、なかなかブロックがあって難しい(だから今まで人生を変えられなかった)

 

 

自分に正直に生きるって、恐くて楽しい

今まで信じてきたことと真逆のことが多くて、にわかに信じられないことも多いと思いますが、もし、今までの人生がうまくいっていなかったとしたら、やってることや信じてることが、ただ「逆」だっただけなので、こんどは今までと逆のことにチャレンジしてみませんか。

 それが、いい人生を生きていく最良・最大のコツだからです。

 

いやー、自分に正直に生きるって、

こんなに恐くて楽しいものだったんですね。

 

『50歳から人生を大逆転』第6章「あの人の問題」が50代から消えていく考え方 より引用

 

何だか、この部分の文章に感じるものがあった。

「逆のことにチャレンジ」かー。

きっと、ビビってできないんだろうなぁなんて思う。

でも、やってみたいな。

 

そして、自分に正直に生きるっていうのは、恐くて楽しい。

楽しいだけではなく、恐い部分もあるということ。

この部分になんだがグッと来てしまった。

 

恐くて楽しい。うん、なんかわかるような気がする。

正直に生きるというのは、嫌われたり笑われたりするかもしれないし、常識から逸脱することもあるだろうし、そういう意味での恐さもあるよね。

 

自分の考え方を「逆」にしてみたい人、おすすめです。

 

 

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【おすすめ本34】人に好かれる話し方 和田裕美 【話す事の基礎づくりから始まる本】

人に好かれる話し方 和田裕美 大和書房 2005年発行

 

仕事の時の話し方にちょっと悩む事がある。

きちんとした態度を取ろうというのを気を付ければ気を付けるほど、

スクエアで当たり障りのない受け答えになってしまうというか。

 

営業の時などの話はそれほど苦手には感じないけど、

職場での普段の会話がいまひとつ。

 

なので、この本は役に立つかなと思い読んでみた。

 

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この本をおすすめしたい人

  • 話すのが苦手な人
  • テクニックじゃないトークを学びたい人
  • 仕事の場での会話を向上させたい人
  • 仕事のプロとしての話す力を向上させたい人

 

作者紹介

和田裕美(わだ ひろみ)

京都府生まれ。光華女子大学英文科卒。

英会話学校やアパレルメーカーの事務職をへて91年に日本ブリタニカ株式会社に入社。

営業で世界142支社中2位、年収3800万円の個人記録を達成、渋谷区の長者番付にも名を連ねる。

2001年6月に独立、株式会社ペリエを設立。

大手から中小企業まであらゆる業界の営業マン育成、コンサルティングに携わり、実績を上げている。講演・セミナーともに、依頼者からのリピート率98%という人気を誇る。(以下略)

 

『人に好かれる話し方』より引用

 

 

この本のおすすめポイント

  • まずやさしい空気にする事から学べる
  • テクニックではなく、コミュニケーションに主体を置いたトークを知る事ができる
  • 仕事だけではなく、他の場面でも使える
  • 仕事の場でも思いやりのある会話が大事という事が学べる
  • 自分の話し方を振り返りバージョンアップさせることができる

 

 

 

 

 

 

心に残った点・役に立った点

 

「共感ワードソフト」をインストールしよう

 

「話せる人」=「一緒にいて楽しい人」

相手を楽しくさせるのは、「共感ワード」を使う事だそうだ。

 

「私、昨日ねテレビで、、、、」

「あっ私テレビ嫌いだから見ないのよ」

(会話終了)

 

「昨日、おいしいコーヒー豆買ってきたんだけど、、、」

「あっコーヒーは苦手です」

(会話終了)

 

『人に好かれる話し方』第1章 基礎づくりから始めよう より引用

 

この寒い会話に「共感ワード」を使って会話を変換してみると、、、。

 

「私、昨日テレビでね、、、、(さえぎってないので話し手の話が続きます)。久しぶりに水戸黄門を見ちゃったの。

でね黄門様って里見浩太朗になっているんだね。いや、久々に見て面白かったよ」

「本当?私、テレビはあんまり見ないから知らなかったよ。面白そうだね。水戸黄門って、子どもの頃よく見てた。解決されていく事件を見るのは面白いよね。助さんは誰だったの?」

 

 

「昨日、おいしいコーヒー豆を買ってきたんだけど(続きます)。たまたま入った喫茶店で、とてもおいしいコーヒーを飲んでね。あなたにも飲ませたいなと思って買ってきたんだよ」

「本当?あまりコーヒーは飲まないんだけど、それって興味ある!おいしそうじゃない!ありがとう。で、淹れてくれるの?ありがとうね」

 

『人に好かれる話し方』第1章 基礎づくりから始めよう より引用

 

 

この部分を読んで、わが身を振り返ってしまった。

 

最初の例に出てくる会話のように、

人の話をぶった切ったりはしないけど、興味ない事などは

「へー、そうなんですかー。」

とかで終わっていた、、、。

 

もう少しどうにかしたかったのがそういう部分だから

私にとってはどんぴしゃの事が書いてあった。

 

思いやりのある「嘘」もあっても良いという事ね。

 

相手に話してもらうコツ

相手にある程度の質問をする時。

 

「あの、、、差し支えなければで結構なんですが、、、今お読みになっている本はどんなものですか、、、。」

すごく遠慮して聞く、この遠慮感覚がとても大事との事。

 

そうすることによって、相手が答えたくない雰囲気を出したら

「いえいえ、いいんです。お答えにならなくても」と言いやすくなると。

 

「無理ならいいんですよ」とほのめかすことで、自分から撤退しやすくなるという事。

 

さっと引いた後に、一言添える。

「別にいいんです、無理にお話にならなくても。ただ、もっと知りたいなって、理解したいなって思ったので、、、。」と、軽くふわっと一言。

 

いやぁー、なるほどです。

 

こんな場合、私はあくまでも明るい調子で撤退してしまっていたわー。

軽くふわっと一言ねー。

なるほど。

心に刻んでおこうと思う。

 

 

こんな感じで、特別なテクニックが書いてあるわけでは無いが、

私には参考になった。

 

興味ある方、読んでみるのも良いかもしれません。

 

 

 

 

 


 

 

 

 【おすすめ本33】リミットレス! 大嶋信頼 【「心よ」で自分の心に問いかける】

リミットレス!』 大嶋信頼 飛鳥新社 2018年発行

 

私は、「もう年だから駄目だ」と思う事が多い。

 

過去を振り返ったら、高校を卒業して進学した時も、

「もっと頑張れたのに人生失敗した」

と思い、20代後半で

「もう若くない」と感じ、

30代前半で、

「もう女性として自信が持てない年齢」

と思った。

 

何だか、20代もアラサーも今考えるとまだまだ若いのに、

いつも自分の事を年寄りのように感じで制限かけてたなぁと。

 

だから、この『リミットレス!』という本のタイトルに惹かれたのかも。

 

 

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この本をおすすめしたい人

  • 朝起きた時に嫌な気持ちになったり嫌な記憶が浮かぶ人
  • 自分へのダメ出しで行動に移せない人
  • マナーができていない人が気になったり、世間体を気にしすぎる人
  • 周囲の人に流されやすい人
  • いつも焦ってしまう人
  • 約束したのにドタキャンしたくなったり、約束が守れなくていいわけをよくする人
  • 空気を読みすぎて疲れる人

 

作者紹介

大嶋信頼(おおしま・のぶより)

 

米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。

アルコール依存症専門病院、周愛利田クリニックに勤務する傍ら東京都精神医学総合研究所の研修生として、また嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室非常勤職員として依存症に関する対応を学ぶ。

嗜癖問題臨床研究所付原宿相談室室長を経て、株式会社アイエフエフ代表取締役として勤務。

臨床の中で心の傷に注目し、心的外傷治療に新たな可能性を感じてインサイト・カウンセリングを立ち上げる。

ブリーフ・セラピーのT.F.T(Thought Field Therapy)を学び認定トレーナー資格取得。FAP療法(Free from Anxiety Program)を開発しトラウマのみならず多くの症例を治療している。

(以下略)

 

リミットレス!』より引用

 

 

 この本のおすすめポイント

  • 「第2章〈タイプ別〉リミッターの分類と対策」で、自分のリミッターのタイプが把握できる
  • 事例が載っているので、参考になる
  • 不安が強すぎるとリミッターを作るという事がわかる
  • 将来の不幸にそなえて今の楽しみを放棄する心理だったのだと納得できる部分がある

 

 

 

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心に残った点・役に立った点

 

この本で言うリミッターとは

「リミッター」=「自分の行動に強く制限をかけてしまうもの」

と定義するとのこと。

 

このリミッター、そもそも自分を守るためのもの。

それがいつしか自分の行動を制限し、足を引っ張ったりするようになることがある。

 

この文を読んで、なるほど!と。

 

太古の昔の人間にとって、ちょっとでも違う事をしたり食べたことが無いものを食べるのは命の危険にかかわるので、人間には現状を維持する機能があると思うが、それににたことかな?と。

 

自分を守ろうとするものが、現代においては制限になっているという事はすごく自分でもわかるような気がして納得。

 

もともと自分の欠点(だと思い込んでいたもの)を隠すためにかけていたリミッターが、自分の首を絞めていたとこの本では書かれているけど、そうだなぁと。

そのリミッターを外すと自由になるという事も理解。

 

 

リミッターは親の「言葉」によって簡単にかけられる

わが子のために親が投げかける言葉が最初のリミッターになるというのは、誰でも納得するのでは?

 

私の場合は、両親が体裁をとても気にする人だったので、

いつも親に何か言われるんじゃないかとかを気にして嫌な気分になっていた。

 

親は、子どもが安全に平穏に生きられるようにかけた言葉のつもりだろうけど、物凄い制限になっているんですよね。

 

職業も自分で決めず、親が決めた職業を選んだりする人もいるし。

 

この本でも、親からの制限で苦しんでいる人の例が載っている。

 

親だけではなく、周りからの嫉妬をさけるために自分で無意識に制限している例もあって、この嫉妬をさけるためにという点に最初は驚いたが、これは日本人は多いのかもしれない。

「出る杭は打たれる」と言うが、日本人は同調圧力があるので、人より優れていても目立つことを避けて才能を生かせず、もったいない人もたくさんいるんだろうなぁ。

 

心の声

この本では、リミッターを外す手段として、

自分の心に問いかけるという方法を載せている。

 

これは、作者が催眠療法を学んだ経験から編み出した方法との事。

 

私も早速、「心よ、、、。」と静かなところで問いかけてみたが、、、。

何も答えてくれず、、、残念。

 

「心よ。」と問いかけるのは、神様とかスピリチュアルな何かではなく、

自分の無意識。

意識は常識に縛られていたりするけど、無意識には制限が無いと。

 

「心よ。」と問いかけるというのは、本物の自問自答。

自分自身の本心を聞けるという事。

 

本書に載っている例には、なかなか面白い心の答えがある。

母親に植え付けた花々が咲いている畑を耕運機のようなもので、耕すイメージをすると土と植物が拡販されて、すべてが耕された”何もない状態”になる。

そこに上司が仕事に合った種を蒔くだろう、そしてそお種が気となり実を結ぶだろうと心が教えてくれるというもの。

 

上司の評価が気になって不安になるたびに「自分には何もない」と唱えたら、母親に植え付けられた弱々しい自分の姿が消えていって、仕事に集中できるようになったとのこと。

 

「自分には何もない」というのは、ネガティブな言葉じゃないの?

と読んだ時は思ったけど、ちゃんとしたイメージがあると自分の制限を外してくれる言葉になっているところが興味深いなぁと。

 

私はまだ心の声が聞けないでいるけど、

文中にも下記のように書いてある。

 

なお、事例では、どのクライアントさんもすぐに心との会話に入り、スムーズに答えを見つけているように読めるかもしれませんが、実際には私と一緒に何度も丁寧に「心に聞く」ことを繰り返し、徐々に聞くことができるようになった方がほとんどです。

 

リミットレス!』より引用

 

要するに、この本を読んで簡単に心が答えを教えてくれるような印象を受けるけど、繰り返し丁寧にやってみて聞けるようになるという事。

 

なので、うまく行かない人も多いかも。

(もちろん、うまく行く人もきっといるだろう)

興味をもった方は読んで是非試してみてみるのも良いかも。