辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本86】『残業ゼロの仕事のルール』鳥原隆志 ※捨てる「思考」で生産性が劇的に上がる

『捨てる「思考」で生産性が劇的に上がる 残業ゼロの仕事のルール』

島原隆志

2017年 PHPエディターズ・グループ 発行

 

 

今週の月曜日、出社してメールを開けたら

本社の担当者からのメール。

 

メールが送られた時間をみてびっくり。

日曜日に23時台。

 

今、本社のその部署は今ものすごく大きな案件を抱えていて、

大変な状況なのは知っていた。

しかし、日曜日の夜(深夜)に会社にいるということは、

当然土曜日も出勤しているであろうし、平日で終わらないほどの仕事量なはず。

 

これは辛い。

 

以前(違う会社だが)、私も深夜まで仕事をしていたことがあり、

実家の両親にも心配をかけた(いつも仕事中で携帯がつながらないと)

頑張っているのに、母からは「そんなにまで仕事して何かあっても、会社は何もしてくれないよ」と言われた。

 

その言葉は、心配からだったと思うし、

本当にそうだ、、、と心の底から思ったが、

でもどうすりゃいいの!とも思った。

 

今は、

「明日できる仕事は明日やろう」

というスタンスで、残業はたまにせずほとんど定時の10分後とかに会社を出ている。

 

が!決して仕事の仕方がうまくなったわけでもなく、強制的に帰っているだけだ。

これでいいのか、と自分の仕事の仕方に疑問を感じ、読んでみたのがこの本。

 

 

 

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この本をおすすめしたい人

  • 仕事のやり方を変えたい人
  • 仕事に追われている人
  • 今の自分の仕事の仕方がおかしいと感じている人
  • 残業を減らしたい人
  • 仕事の効率化では仕事量が減らなかった人

 

著者紹介

島原隆志 Takashi Torihara

 

株式会社インバスケット研究所代表取締役

インバスケット・コンサルタント

1972年生まれ。

大手流通業にて精肉や家具、ワインなどさまざまな販売部門を経験し、スーパーバイザー(店舗指導員)として店舗指導や問題解決業務に従事する。

昇進試験時にインバスケットに出会い、研究とトレーニングを開始する。その経験と問題解決スキルを活かし、株式会社インバスケット研究所を設立し、主に法人向けのインバスケット教材開発と導入サポートを行う。

講演や研修及びテレビや雑誌でも活躍中。日本のインバスケット第一人者として、最近は国内だけではなく海外でも活動している。

(以下略)

『残業ゼロの仕事のルール』より引用

 

 

この本のおすすめポイント

  • 仕事の効率アップではなく仕事の考え方を変える事が目的に書かれている
  • 限られた時間の中で成果を上げることで結果として残業ゼロにする考え方
  • 今まで以上に仕事をするという考え方から何をやらなくていいかという考えを身につけられる

 

 

心に残った点・役に立った点

 
仕事の勘違い

・すべての仕事をやらなければいけない

・頑張れば品質が上がる

・会社にいる時間と仕事の結果や評価は比例する

 

作者が実際にインバスケットという能力向上ツールで、研修や昇進・昇格試験を通じて1万名以上の人を教育してきて、およそ9割の人に仕事の進め方や働き方に関する大きな勘違いが見られたというのが上記3つ。

 

いやー、耳が痛い。

 

私も、

・すべての仕事をやらなければいけない

・頑張れば品質が上がる

と、思っていたから。

ということで、つながるのが、

「どうすれば仕事が減るか」を考える

 

0-2 あなたの仕事に大変革を起こす-仕事スタイルを見直そう

というチャプター。

 

作者は、前職のお大手スーパーで店舗マネージャーをしていた時、

早朝から深夜まで働き、ほとんど休みをとらず働いていたら体は限界。

「このままやっていると自分は死ぬのではないか?」と働き方に疑問の種が生まれた矢先、心臓に違和感。

診断の結果は、不整脈

無理な仕事を続けた代償として、自分の余暇、趣味の時間だけではなく、健康までも失おうとしていたそうだ。

 

「やばいな」と思ったのは、不整脈より、自分自身が働きすぎていると認識していなかったことです。

 

0-2 あなたの仕事に大変革を起こすより引用

 

この一文を読んでドキッとした方もいるのでは。

 

 

このままではいけないということで、

 

「どうすれば仕事が早く終わるか」

「どうすれば仕事が減るか」

という考え方にシフトしたそうだ。

この考え方の違いが「大改革」だったそうだ。

その少しの考え方の違いで、行動は180度変わる。

 

 

「すぐやる」で2ヶ月で変わる

 

つまり、仕事のスピードをあげたり、効率化をしても、間に合わなくなる時が来る。

 

「いつかやろう」から「すぐやる」へ

意識だけではなく、行動を変えてこそ結果が変わる。

 

この本を読んで「気づきを仕事に活かすよう意識する」では何も変わらない。

1つでもいいので、具体的な行動に移すこと。

 

行動を変えた結果を認識するまでおよそ2ヶ月だそうだ。

 

 ロンドンでの私の講演を聴いて、あるインフラ系企業の女性マネージャーが行動を変えました。今まですべてのメールに返信していたのを、1日1通返信しないと決めて実行したのです。

 たった、1通のメールを返信しないという小さな行動ですが、2ヶ月後、彼女はメールで「上司から最近の仕事ぶりをほめてもらった」と実況を報告してくれました。

 

0-3 2カ月であなたの仕事が劇的に変わる-「いつかやろう」から「すぐやる」へ

より引用

 

 この女性マネージャーの例を読んだとき、

なかなかの抵抗感を感じた。

 

「メールに返信しないというのはいいのか?」

「1通返信しないだけでそんなに変わるのだろうか?」

と。

 

私の今の現状はメールには全部返信している状態。

 

しかも、失礼な印象にならないように、

誤解をうまないようにと結構な時間をかけて書いている。

 

このわたしの状態は変えなければいけないと、

この本を読んで突きつけられた。

 

 

石橋を一度叩いて全速力で渡る

 

 良い判断とは、慎重に判断することでも分析することでもありません。判断したことを素早く実行することです。

 ですから、石橋を一度叩いて大丈夫だとわかったら、全速力で渡り切るのが正しい判断ですし、良い判断だといえるでしょう。

 判断しても実行が遅い人は、その判断は間違っていたときのリスクを考えすぎています。その証拠として他人が下した判断なら迷わず実行します。

 

 26仕事の仕方をデザインする-パターン化すると生産性が下がる より引用

 

 

この文を読んだときには、ちょっとした衝撃。

確かに、私も他人が下した判断の方が実行が早いような。

 

自分で下した判断の時は迷いがあって、

実行に移すまでが遅い。

 

このことに初めて気がついた。

要するに時間の無駄とこの部分の生産性が低い。

 

この点を明日から、すぐ気をつけてみよう、行動してみようと思う。

 

この本を読んで、

「別の目新しいことは書いていない」

と思う人も多いかもしれない。

 

だが、仕事の生産性をあげるということに、

誰も知らない方法、今まで誰も提唱していないことは無いのだろうと思う。

 

考え方を変えて、行動に移す。

(自分が仕事を抱え込んで全部自分でしたがっており、それが良いことだと思っていた事にも気がついた)

 

それを肝に銘じる事ができたので、

私にとっては読んで良かった本。

 

興味がある方はぜひどうぞ。