辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本97】『サクッとわかるビジネス教養行動経済学』見るだけで会話ができる! 阿部誠

『サクッとわかる ビジネス教養 行動経済学

阿部誠監修

2021年 株式会社新星出版社発行

 

ハロー効果やプラシーボ効果、確証バイアスなどは知っていたが、

もっと行動経済学についてほとんど知識が無い、

最初は簡単でシンプル、初心者向けのものということでこの本を読んでみた。

 

この本をおすすめしたい人

 

作者紹介

阿部誠(あべ・まこと)

東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。

1991年マサチューセッツ工科大学博士号(PhD.)取得後、2004年から現職。

ノーベル経済学賞受賞者との共著も含めて、マーケティング学術雑誌に論文を多数掲載。行動経済学の研究対象である人間の知覚バイアスや選好逆転に注目し、軽量・統計モデルを用いて得られた分析結果をマーケティングに応用する研究を行っている。

2003年にJournal of Marketing Educationからアジア太平洋地域のマーケティング研究者第1位に選ばれる。

主な著書に『大学4年間のマーケティングが10時間でざっと学べる』『東大教授が教えるヤバいマーケティング』(共にKADOKAWA)、共著書に『(新板)マーケティング・サイエンス入門:市場対応の科学的マネジメント』(有斐閣)などがある。

 

『サクッとわかる ビジネス教養 行動経済学』より引用

 

この本のおすすめポイント

  • 行動経済学”とはなにか?が初心者にも理解できる
  • マーケティングによく出てくる用語の意味が理解できる
  • 絵が多く、字も大きいので行動経済学の入り口にピッタリ
  • 内容を絞ってあるので、手に取りやすい

 

心に残った点・役に立った点

行動経済学の考え方

そもそも「行動経済学」とは?

 

行動経済学」とは、人間が必ずしも合理的に行動しないことに着目。

人間の心理的、感情的側面に即した分析を行う経済学の事。

 

実践的な理論のため、

政策だけではなく、新型コロナウィルス対策の専門委員のメンバーにも、日本の行動経済学の権威が任命されているとのこと。

 

TVでよくみるアレも、、、

 

★なぜ、確率に振り回されてしまうのか?

 

例(TVの画面)「バナナを1ヶ月毎日食べ続けた5人のうち4人の体重が3キロ減!」

 

答え:少ないサンプルで判断するから

(この例で言うと、5人ではサンプルが少なすぎてバナナにダイエット効果があるとは言えない、しかし4/5という割合のインパクトが強いため、思い込みが生じる)

 

 

★CMに人気タレントが起用されるのは?→ハロー効果

 

その有名人が好印象ならば、商品も好印象を得られる

 

よくあるハロー効果:ルックス、学歴、やさしくされた経験、肩書き、インフルエンサーのレビュー

 

★表現方法だけで人の行動を変えられる→フレーミング効果

 

言い方1つで結果は大きく変わる

 

例:栄養ドリンクなどで見かける「タウリン1000mg」

「1g」より多く感じる(実際は同じ分量)

成分の質量のように具体的にイメージしづらいものは、数字の大きい方が多く感じる

 

 

マーケティング成功事例

 

この本で行動経済学初心者でも非常にわかりやすく、

興味深かったものに「マーケティング成功事例」が載っていた点。

 

※手間がかかる作りにしたパンケーキミックス(イケア効果、社会的規範)

※明治 ザ・チョコレート(フレーミング効果)

セブンイレブンの戦略(フレーミング効果、韻踏みの効果)

※テレフォンショッピング(ハロー効果、タイムプレッシャー、アンカリング効果)

 

などなど、言われてみればなるほど!

と、思わず膝を叩く。

 

イラストも多く、苦手意識を持たず読めるので、

行動経済学とは?の入り口にどうぞ。