【おすすめ本11】脳内物質仕事術 樺沢紫苑 (エヴァンゲリオンと7つの脳内物質)
休日、朝起きてからの行動で一日がとても違う事に気が付いた。
この本の著者、樺沢先生は”朝散歩”を提唱しているのだが、
平日はできていないが、週末は起きて1時間以内に”朝散歩”をしている。
すると、一日何だかダラダラ過ごさず規則正しい週末を過ごす事ができるようになった。
というわけで、今回はその樺沢先生の本をご紹介。
この本をおすすめしたい人
- 根性論や精神論ではない仕事術を知りたい人
- 脳の働きを知って仕事に生かしたい人
- 規則正しい生活をして仕事の効率をあげたい人
- 脳内物質に興味がある人
- 脳の仕組みを知り「心の病」「身体の病気」にならない健康法が知りたい人
作者紹介
樺沢紫苑(かばさわ・しおん)
精神科医、作家
1965年、札幌生まれ。
1991年、札幌医科大学医学部卒。
2004年からシカゴのイリノイ大学精神科に3年間留学。
帰国後、樺沢心理学研究所を設立。
わかりやすい精神医学、心理学の情報提供をモットーに、メールマガジン「ビジネス心理学」「映画の精神医学」など15万部、ツイッター7万人に情報配信。
マイメディア22万人の会員数は国内でも屈指。
「日本でインターネットに最も詳しい精神科医」として雑誌、新聞の取材も多い。
『脳内物質仕事術』より引用
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この本のおすすめポイント
- 樺沢先生は映画好きで知られるので、本書の中には映画を例にとった例えが多くわかりやすい
- 脳内物質という、とっつきにくい題材だがかみ砕いて優しく書いてある
- 7つの脳内物質にしぼって書いてあるので、それぞれの違いがわかりやすい
- 脳内物質を有効に扱うには、生活習慣を見直すことになるので実行すれば規則正しい生活を手に入れる事ができる
- 「仕事術」だけではなく、結果「心の病」や「身体の病気」も防ぐ事ができる
エヴァンゲリオンと7つの脳内物質
「序章 あなたの働き方はあなたの脳が決めている」にある、
『エヴァンゲリオン』と7つの脳内物質
が面白い。
1.「ノルアドレナリン」=碇シンジ
あの有名なセリフ「逃げちゃダメだ」。
使途と直面するシンジは「逃げたい」という衝動に駆られる訳だが、
こうした時に分泌されるのが「ノルアドレナリン」。
ノルアドレナリンは「闘争と闘争のホルモン」
闘うか、逃げるか。
ノルアドレナリン分泌があまりに長期に及ぶと「うつ病」になる。
なるほどー。
シンジ君のパイロットをやめようと逃げ出すシーンもちゃんと脳内物質的に説明できるのですねー。面白い。
2.「ドーパミン」=アスカ・ラングレー
ドーパミンはモチベーションの源なのだそうだ。
アスカが強い相手ほど果敢に戦いますよね。
あのやる気の源はドーパミンかー。
3.「セロトニン」=綾波レイ
言葉も少なく物静かで冷静。
セロトニンは、僧侶が座禅をしているときのように心が静かな状態で分泌されているとの事。
感情を表現できない綾波は、ややセロトニン分泌過剰気味かもしれませんが、彼女の物静かな雰囲気は、実にセロトニン的と言えます。
『脳内物質仕事術』序章 あなたの働き方はあなたの脳が決めている より引用
セロトニン分泌過剰気味(笑)
4.「アドレナリン」=葛城ミサト
エネルギッシュで、大胆な作戦を立てて果敢に戦っている時のミサトさんは、「アドレナリン」が分泌されている状態。
アドレナリンは「闘争ホルモン」
シンジやレイの搭乗したエヴァンゲリオンを指揮し、作戦を統括する「闘う女」ミサトの姿は、アドレナリンのイメージにピッタリです。
『脳内物質仕事術』序章 あなたの働き方はあなたの脳が決めている より引用
確かに、闘いを指揮しているミサトさんはイキイキしてとてもかっこいい。
5.「アセチルコリン」=赤木リツコ
理知的、現実的でクールなリツコ。
発想力と集中力を担う脳内物質が「アセチルコリン」。
アセチルコリンは「副交感神経」の伝達物質でもあるので、全身の臓器をクールダウンする役割もあるそう。
6.「エンドルフィン」=渚カヲル
「エンドルフィン」は多幸感や恍惚感。
いわゆる脳内麻薬。
カヲル君の超越した感じと結びつけたイメージでしょうか。
7.「メラトニン」=鈴原トウジ
濃度が高まると眠気が起きるメラトニンは「睡眠物質」
授業中によく居眠りをしているキャラクターなので、メラトニンということらしい。
という事で、この序章で7つの脳内物質がエヴァのキャラクターのイメージでとても分かりやすく読み進められるというわけ。
これにはびっくり!したけども樺沢先生の工夫が感じられて、とても良かった。
エヴァを観たことがある方なら、読んでみると面白いかも。
心に残った点
短期間で実現可能な目標をたてる
目標を設定してそれに向かって努力したり工夫する過程でドーパミンは分泌され、目標を達せすればまたドーパミンが出る。
このサイクルには「目標を立てる習慣」が必要。
✖目標が大きすぎる
〇短期間で実現可能な目標
「将来の大きな夢」「10年後の自分の姿」は重要だけど、
ドーパミン分泌には向いていない。
数週間で実現可能な「小さな目標」に置き換えるだけで、モチベーションがあがる。
この点は参考になった。
これからは、「小さな目標」にして、達成した喜びを感じることにしよう。
楽しみながら実行する
楽しい!と思いながら勉強するとドーパミンが出る
楽しみながら取り組む=最高の成功法則!
日本人は、楽しみながら仕事や勉強をすることに抵抗があるように思う。
修行のようにする事がやっている感がでるというか、、、。
だが、楽しみながら行う事がドーパミンの分泌をうながし、
その事で「物覚えが速くなる」「上達が早くなる」「記憶力がよくなる」などの効果があるという事だそうだ。
楽しみながらやる事で成功するというのは、
きれいごとではないという事がわかったのがこの本を読んで大きかった。
サプリメントに頼るよりバランスの良い食事
「トリプトファン」や「フェニルアラニン」はうつ病の予防や治療に効果があるとうたっているサイトが沢山あるそうだ。
だが、医学研究においてこうしたサプリメントがうつ病の予防や治療に効果があったという報告はほとんどない。
必須アミノ酸やビタミンは、食事から摂取するのが一番。
サプリメントよりもバランスの良い「普通の食事」こそが効果的との事。
私も色々サプリメントを取った時期があったが、今はほとんど取っていない。
それよりも規則正しい生活、朝日を浴びるなどの方が効果があるのを実感している。
心臓がドキドキするのは、成功する証拠
緊張している状態は、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されている。
集中力や筋力がアップし、心と身体が臨戦状態になっている。
緊張している状態は「脳も身体も最高のパフォーマンスを発揮できる状態」と理解すべきなのです!
『脳内物質仕事術』アドレナリン仕事術「怒り」と「興奮」を味方に変える より引用
この事を知ったのは、私にとって大きかった。
「緊張って嫌なもの」「緊張したくない」「緊張すると失敗しそう」
という思い込みがあったが、この事を知ったのでこれからは緊張も受け入れられる気がする。
これは私にとって収穫。
その他にも、
「ひらめきには禁煙」
「入眠前には薄暗い部屋でリラックス」
など、なるほどと思う箇所がいくつか。
違う角度の仕事術を知りたい方にお勧めの本です。