辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本21】お母さん、年末、実家に帰らなければダメですか? 心屋仁之助 ※ブログ卒業との事

『お母さん、年末、実家に帰らなければダメですか?』心屋仁之助 廣済堂出版

 

お正月があけて数日経ちましたね。

 

みなさん、タイトルにドキッとした人も多いのでは?(私もです)

 

娘とお母さん。

近くて遠い存在。

 

以前、実家に帰るのが憂鬱だった。

「お母さんの友達はみんな孫がいるのにお母さんだけいない」

とか、

「いつまでも一人だと老後孤独だよ」

とか、いつも自分の体裁や周りとの比較、良かれと思って言っているのだけどこちらにはプレッシャーにしか感じない言葉。

 

そういう言葉が辛いのと親に対する罪悪感。

 

実家に帰りたくないけど、帰ってみると案外楽しい。

実家から帰る時に見送る両親に

「実家に帰りたくないなんて思ってごめんね」

と感じる罪悪感。

 

なんだか、辛かったなぁー。

思い出すと今でもちょっと胸が痛む。

 

 

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この本をおすすめしたい人

  • 実家に帰省するのが憂鬱な人
  • お母さんとの関係に悩む人
  • もっと楽に生きたい人
  • お母さんと仲が良くても息苦しく感じている人
  • お母さんといるのが辛いのに仲良くしなくちゃいけないと思っている人
  • お母さんにもっと優しくしたいのにできない人

 

 

 

 

作者紹介

心屋仁之助 こころやじんのすけ

 

心理カウンセラー。兵庫県生まれ。

大手企業の管理職として働いていたが家族や自分の問題をきっかけに心理療法を学び始める。

それが原点となり、心理カウンセラーとして「自分の性格を変えることで問題を解決する」という「自分の性格を変えることで問題を解決する」という「性格リフォーム」心理カウンセラーとして活動。

現在は京都を拠点として、全国各地でセミナーや講演活動、カウンセリングスクールを運営。

その独自の「言ってみる」カウンセリングスタイルは、テレビ番組を通じて全国に知られることとなり、たったお数分で心が楽になり、現実まで変わると評判。現在、個人カウンセリングは行っていないが、スクール卒業生により全国各地で心屋流心理学のセミナーやボランティアでのグループカウンセリングが広く展開されている。(以下略)

 

『お母さん、年末、実家に帰らなければダメですか?』より引用

 

 

 

 

この本のおすすめポイント

  • 「親孝行しなければ」という呪縛から解放される
  • 自分の「感謝」が本物か?を考えるきっかけになる
  • 避けてきたお母さん問題と向き合う事ができる
  • 自分の気持ちが「常識から来ているものか」考える事ができる

 

 

 

 

心に残った点・役に立った点

 

本に書いてあることに抵抗がある部分を考える

 

実家に帰りたいか、帰りたくないか。実家に帰るのがイヤか、イヤじゃないか。

すごくシンプルな話だよ。

 

 

 

まず、大抵の人は既にこの部分に抵抗を感じるのでは?と思う(もちろん私も)

 

親の事を嫌だと思うこと自体、親不孝とか、罪悪感を感じるから。

だから、実家に帰らないという選択も無かった。

 

一度、帰省しなかった時は、母が何度も電話してきてその度に申し訳なく思う一方、私の事可愛がっていないのに、なんで帰省しろっていうんだろ?って思っていた。

 

その時は、母はしぶしぶ帰省しないのを了承したが、

私の罪悪感はのちのちまで残った。

 

嫌われることに罪はないように、嫌うことにも罪はないの。

だから、「嫌いだから、嫌い」でいいのよ。

人のことは嫌っていいんだよ。

 

嫌いだから、嫌いでいいって、なかなかねー。

他人を嫌うのはまだわかる。

でも肉親を嫌うっていうのは、ダメだってずっと思ってきた。

いやぁ、嫌っていいって抵抗あるよねー。

 

でも、この本に感じる「自分が抵抗を感じる部分」に鍵があるのかもしれない。

 

 

 

相手は、あなたの鏡。

「私を理解して」と思うなら、相手もそう思っているということ

 

これにはハッ!とさせられた。

 

中学・高校の時、

「両親はなんでわかってくれないんだろう?」

と、苦しんで悩んだ。

 

だけど、私も理解しようとしていなかった!

 

こんなことに、何十年もたってから気が付いたー。

いやぁ、驚き。

 

その時は、両親は大人で自分はまだ10代。

だから、両親が私を理解するべき!と思っていた。

大人は子供を守るもの、だから理解しようとするのは当たり前。

なんで、親は一方的に怒ってしかるばかりで、世間体ばかり気にしてこんなに私を苦しめるのだろう?と思っていた。

そして、理解してくれない両親(特に母親)を恨んだ。

 

そして、いつの間にか愛されない理由を自分で拾い集めて、決めつけてさらに思い込んでますます母を恨んでいった。

 

 

自分はどうせ愛されない存在、人の役に立てない存在、親の期待に応えられない存在、大切にされない存在、迷惑な存在、だから私はダメなんだ・・・。そういう気持ちを抱えて、お母さんはおばあちゃんを見て生きてきたの。

(中略)

「愛されない私」という前提を持っている人は「ほら、やっぱり私は愛されていないのね!」って証明するものがほしいわけ。

 

『お母さん、年末、実家に帰らなければダメですか?』第3章 もしかして私、愛されてない? より引用

 

 

いやぁ、こうして書いていても胸が痛む。

 

色んな課程を経て、今では母親に対する恨みはなくなった。

でも、「親の期待に応えられない存在」という言葉には胸がうずく。

 

まだ、私はそこに罪悪感が残っているという事。

 

 

 

だってさっきから、さんざんお母さんの文句を言っていたよね~。「産んでくれてありがとう、育ててくれてありがとう」って言いながら、文句ばかり言っていよね~?

 

「文句が出るってことは、感謝してないってことなの。」

 

 

 

感謝には「Do感謝」と「Be感謝」があるそうだ。

 

ありがとうと言っていたほうがいい、言わなければという感謝は「Do感謝」

感謝せずにはいられない、心からわいてくる感謝は「Be感謝」

 

「Be感謝」ができる自分になるためには、自分を認める事が先。

 

この本は、母親を嫌いって思う事でも実家に帰省しなくてもいいという事が主題ではなく、まず自分を認める。

その事により、お母さんや他人を認められるようになるということ。

 

びっくりするような本のタイトル、抵抗ある本の一部分だけを切り取るのではなく、最終的にはそこを正確に理解することが大事。

 

逆に、そこを理解できなければこの本はただの「トンデモ本」に感じてしまうかもしれない。

 

ただ、お母さんに対し何か感じる人は読んでみると良いかも。

 

自分を認め、大事にする。

もう若くは無い私でも、この部分は未だに難しい。

でも、まずはそこから!