辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本46】『作りたい、贈りたい、71レシピ ムラヨシマサユキのクッキー』ムラヨシマサユキ

『作りたい、贈りたい、71レシピ ムラヨシマサユキのクッキー』

ムラヨシマサユキ 西東社 2020年12月発行

 

NHKの料理番組「きょうの料理」が好きだ。

その「きょうの料理」にあった、ムラヨシマサユキさんの、

”みかんのケーキ”に興味を惹かれ(”みかん”というとても日本的で気軽なフルーツでケーキを作るという発想がとても面白い)作ってみたら、生地がしっとりとしていて思ったよりもどっしりとした食べごたえ。

 

次に、”味しみレモンケーキ”も作ってみた。

味しみとあるように、生地がしっとり、レモンの香りもよくなかなか好評なケーキだった。

焼く前に冷蔵庫で6時間休ませるというのも、初めての経験で面白かった。

 

ムラヨシマサユキさんのレシピの好きなところは、

組み合わせのセンスがとても良いところ。

 

というわけで、クッキーというある意味レシピが出し尽くされた感がある素材を、ムラヨシマサユキさんがどう扱うか興味を惹かれ、手にとってみた。

 

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この本をおすすめしたい人

  • クッキーの作り方のおさらいをしたい人
  • クッキーの基本から学びたい人
  • クッキーの作り方のコツを知りたい人
  • ムラヨシマサユキさんのレシピが好きな人

 

作者紹介

ムラヨシマサユキ

料理研究家

製菓学校卒業後、パティスリー、レストランなどでの勤務を経て、お菓子とパンの教室を主催。

伝統的な海外の味、人気のレシピから、コンビニスイーツまで徹底的に研究し、雑誌や書籍、テレビでのレシピ提案など幅広く活躍中。

初心者向けのやさしいレシピ、上級者向けのこだわりレシピいずれも確実でおいしく作れると人気を集めている。

(以下略)

 

『作りたい、贈りたい、71レシピ ムラヨシマサユキのクッキー』より引用

 

 

 

 

 

この本のおすすめポイント

  • レシピ数が多い(71つ)
  • 初心者から上級者までが満足できるレシピ
  • 基本のクッキーから始まって特別なクッキーで終わるので順番に作っていくと基本→応用編と無理なくスキルアップできる作りになっている
  • ところどころにクッキー作りのコツが載っているので、コツがつかめる
  • イギリスやアメリカ風のクッキーだけではなく、抹茶サブレ、ごまときな粉のサクサククッキーなど和風のクッキーも載っているので年配の方へクッキーのプレゼントにもよさそう

 

 

 

 

 

心に残った点・役に立った点

 

基本のバタークッキー作ってみた

基本のクッキー→食感を楽しむクッキー→組み立てを楽しむクッキー→特別なクッキーという順番で本書はすすむ。

 

その基本のクッキーの一番最初に載っているのが、「基本のバタークッキー」

 

本に載っているバタークッキーは薄くて見るからにサクサク、バターの香りがしてきそうなクッキー。

 

作り方も写真が細かく載っていてイメージしやすい。

 

今まで作ってきたクッキーと違っていた点は、

クッキーの生地をオーブンシート2枚ではさみ、麺棒で1~2cmの厚さに整え、向きを変えながら3mmの厚さに伸ばしていく工程。

それまでは、生地に打ち粉を降って伸ばしていく方法でしか作ったことがなかったので、なるほどーと思った。

オーブンシートに挟んだまま、冷蔵庫で1時間以上寝かせる。

 

この冷蔵庫でしっかりと寝かせることで、グルテンを緩めるのだそう。

伸ばしてから休ませることによって、冷たいうちに型抜きができ、生地がだれないそうだ。

 

私が作った時は、1時間冷蔵庫で休ませたにもかかわらず、

オーブンシートに生地がくっついてしまい、型で抜くのに苦労した。

なので、途中から打ち粉をしながら抜いてしまったので若干レシピ通りとはいかなかったのが残念。

(もう少し冷やす時間を長くすればよかったのかな?)

 

出来上がりは、基本のバタークッキーという名だけあって、

バターの風味を感じられるサクッとした仕上がり。

 

私に嬉しかったのが、甘すぎなかったこと。

(甘いのが苦手)

なので、食べ飽きせずにつまめる。

これなら甘いものが得意ではない男性のおつまみにも大丈夫そう。

 

 

 

焼き上がりをCHECK!

いくつかのレシピには、

「焼き上がりをCHECK!」という写真が載っており、

NGの仕上がりだった場合の理由が簡単に書いてある。

(例えばボーロの場合、バターが冷えていなかったり、生地を丸めたあと、一度冷蔵庫に入れて冷やさないと焼き上がりがだれてしまい高さがでないなどと解説がある)

 

これが、ちゃんと理由が明確に書いてあるのが納得できて、スキルが身につく感じ。

 

お菓子作りって、同じで分量もきっちりはかり、温度もしっかり守らないと微妙に仕上がりが良くなかったりする(この辺り科学と同じというかお菓子作りって科学と一緒ですものね)

 

色んな国のクッキー

イギリスのウォルシュクッキー(フライパンで焼いて作る)、

ガリバルディビスケット(ドライフルーツを生地でサンドして作る)、

アメリカのソフトピーナッツバタークッキー(ピーナッツバターで作る)、

台湾の伝統菓子をモデルにしたサクサクピーナッツバタークッキーなど。

 

私の持っているクッキーの本には載っていないようなクッキーも載っていて、

読んでいて味を想像するのも楽しかった。

 

 

作者独特のセンス

私がムラヨシマサユキさんのレシピのファンなのは、

一味違うセンスに感嘆するからだ。

 

この本にも、

赤じそクラッカー、

ごまみそクラッカー、

甘納豆ビスケットなど。

 

こういう組み合わせの妙を感じさせてくれるところが好き。

 

個人的には、

粉山椒と桜えびのフロマージュサレがヒット!

 

フロマージュサレのアレンジレシピなのだが、

見た目も目を引かれるし、

味の想像もすぐにはできなくて、とても好奇心をそそられるレシピ。

 

ピリリとしびれる参照と桜えびの組み合わせだなんて、

ムラヨシマサユキさんの本領発揮といったところ。

 

甘いものが苦手な人にも好評だそうで、

これはぜひ作ってみようと思っている。

 

 おすすめの本です!