辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本27】こうして私は世界№2セールスウーマンになった 和田裕美【強運と営業力】

 こうして私は世界№2セールスウーマンになった 

「強運」と「営業力」を身につける本

和田裕美 ダイヤモンド社

 

営業についてもっと突き詰めたくなったので手に取った本。

そしたら、営業のノウハウというより和田裕美さんのブリタニカ時代の営業人生について書かれていた本だった。

ブリタニカに入った時から、ブリタニカが無くなった時まで。

 

これがなかなかスゴイ経験をされており、

ぐっと引き込まれ読んでしまったので、この本をご紹介!

 

この本をおすすめしたい人

  • 和田裕美さんは知っているけど、どういう営業人生を歩まれたのか?に興味がある人
  • 和田裕美さんの営業のベースになった体験を知りたい人
  • 営業の仕事をしている人
  • 営業部門の悩める中間管理職
  • 営業の仕事をしたい人

 

 

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作者紹介

 

和田裕美(わだ・ひろみ)

 

株式会社ペリエ代表取締役社長。

株式会社バンタン コミュニケーションズ社外取締役

1967年京都府生まれ。光華女子大学英文科卒業。

英会話学校やアパレルメーカーの事務職をへて91年12月に英語学習プログラムを販売する日本ブリタニカ株式会社に入社。

営業で世界142支店中2位、年収3800万円の個人記録を達成、渋谷区の長者番付にも名を連ねる。

同社で正社員となった後に最年少の営業部長に就任、全国の20支店、100名のスタッフの管理と教育にあたる。

2001年6月に独立、株式会社ペリエを設立。

大手から中小企業まであらゆる業界の営業マン育成、コンサルティングに携わり、実績を上げている。

講演・セミナーともに、依頼者からのリピート率98%という人気を誇る。

(以下略)

 

『こうして私は世界№セールスウーマンになった』より引用

 

 

 

 

 

心に残った点・役に立った点

 

プロローグ

 ―あなたにも、「あなたの成功を楽しみにしている人」がいるはずです

 

この言葉で始まるプロローグ。

京都から和田裕美さんに会いに東京に遊びに来ている時に、お母さまがマンションで倒れてしまい、入院。そして亡くなってしまう。

 

自分を責めて後悔ばかりで、人と言葉も交わすことができなくなってしまうほどの悲しみ。

自分が小さい虫みたいに感じ、なんでももうどうでもよくなった時に、叔母さんからお母さんが和田裕美さんの事を成功を誰よりも喜んでいたこと、いつも自慢していたことを知る。

そして叔母さんは続けます。

あんたの成功を楽しみにしている人がいるから頑張んなさい。今ではあんたといっしょにいるようになったんやからな。いつもママは見ているから、と。

 

この事を知り、和田裕美さんは職場に復帰するのだが、

これがプロローグ。

 

もう駄目だと思っても誰かのためにあともう少し頑張ってみてというエール。

 

何だか、この本の最初に書いてあるこのプロローグで、

胸にくるものがあり、この先のページをめくる指が止まらなくなった。

 

この間、私が営業をかけた方が私の事を感じが良いと褒めていたと聞かされ、

どのあたりを褒められたのか見当がつかなかったこともあり、何だか嬉しかった。

その日、母と電話で話すことがあり、ふとその事を母に言ったら、

とても楽しそうに笑った。

 

そうやって褒めてくれる人の方が本当は偉いのよー、人を褒める人ってすごいねーと、母はほとんど褒めてくれた人とそれを伝えてくれた上司の事ばかり褒めていたけど、いつもよりも楽しそうに笑っていた。

 

そうかー、母は子供がほんのちょっと褒められただけでも嬉しいものなんだなーと。

私は子供がいないのでそのあたりはわからないけど、親ってそんな事でも嬉しいんだなぁと初めて(!)知った。

 

そんな事ですら、親は喜ぶのだから、和田裕美さんのお母さんはどれだけ娘の事を誇りに思っていただろう。

 

この本は営業に関する本だけど、自分のためにはもう頑張れない時、周りの人の思いなども仕事を頑張る燃料になるんだなぁと気が付く事ができた。

 

ビッグタイトル、そしてブリタニカ最後の営業マンに

 

この本は、「ブリタニカ時代の営業マンとして和田裕美自叙伝」という感じの内容。

 

気付きと、工夫と試行錯誤の連続で、世界№2、東京と新潟に組織を持つようになり、その後独立、1年で代理店制度廃止のため組織を捨て本社の正社員に、2001年にはブリタニカの事業は事実上解散。

 

前半は営業としての色んな気付き、後半は組織づくりの気付きが書いてある。

 

この本で初めて聞いたようなアドバイスや営業マニュアルのようなものは載っているわけではない。

だけど、この怒涛の経験の中で語られるそれらは、読む側に真摯に迫ってくるような気がした。

 

営業している人や、営業の組織づくりをしている人は、読んでみてると良いかもしれない。

 

※2004年発行のものなので、読むにはユーズド品が中心になるかも。