『装いは私のため パリのマダムは今日もおしゃれ』
smile editors編
株式会社KADOKAWA 2020年12月発行
世界中の女性の憧れ、パリジェンヌ、パリのマダム。
この本では、コロナ禍の中でもおしゃれを楽しむパリのマダムが8人紹介されている。
”装うことは自分のため”といい、
家の中でも自分のスタイルのおしゃれを楽しむマダムたち。
コロナ禍で装いを楽しむ気持ちもどこかに行ってしまった私には、
目からうろこの本だったのでご紹介
この本をおすすめしたい人
- 50代を過ぎておしゃれを楽しめなくなった人
- 決まり事や世間体が気になりおしゃれを楽しめない人
- コロナ禍の中、装う事に罪悪感を持つ人
- パリのマダム世代のオシャレ感を知りたい人
この本のおすすめポイント
- 載っているマダムがクリエイティブな職業の人ばかりでそれぞれの人生観が面白い
- それぞれ自分のスタイルを持っていてオンリーワンのおしゃれを楽しんでいるところが自分もそうでいいんだと思える
- スタイルだけではなく家の中、お気に入りの店なども紹介してあるので、パリに行った時に気になるお店やカフェに行ってみることも可能
- 70代でも膝を出したスタイルをしている人もいて、年齢に対してポジティブになれる
大ぶりアクセ
マダムたちに共通しているのは、大ぶりのアクセサリーを楽しんでいること。
年齢がいくと、小さいアクセサリーや華奢なアクセサリーが似合わなくなる。
だからこそ、大ぶりのアクセサリーを楽しむというのは、おしゃれのセオリー通りなのだが、それぞれ好みが違うマダムたち。
つけるアクセサリーも個性豊かで楽しい。
歳を取ると、重さのあるアクセサリーは肩がこるのでつけなくなるが、
マダムたちはそんなこと気にしていないように(?)金属や天然石などのネックレスを楽しんでいる。
そういえば、アクセサリーつけなくなったなぁー。
普段にもバンバン使っていこう。
アクセサリーだけではなく、
ストールやスカーフ使いがうまいのもパリという感じ。
エルメスのスカーフを頭に巻いたり、
コートの首元にスカーフをのぞかせたり、
スコットランドのタータンを集めたり。
やっぱり靴が楽しい
靴が大好きなので、
ついつい靴のフォトを凝視してしまう。
靴で個性がでるし、人となりもわかる。
70代のマダムもピンクのヒール靴を楽しんでいる。
スニーカーを組み合わせたコーディネートもカジュアル一辺倒ではなく、さすがパリのマダムという感じ。
ロジェ・ヴィヴィエなどが出てくるのもパリらしい。
シャネルのコンビのパンプス率高し。
古着・蚤の市
日本でもコロナ禍により、
古着屋が流行っていたりするが、パリに人たちは
蚤の市でシャビーシックな家具を見つけたり、ヴィンテージのブランド服や古着をうまく組み合わせて使っている。
そのミックス具合はセンス次第。
元フランス版ELLEの編集長だったソフィーは、
蚤の市で見つけた柔道着を羽織物にしてセリーヌのジャケットの上に重ね着。
祖母や母から譲り受けた指輪をしている女性も。
中国は新しいものに福があると考えると聞いたが、
日本人もどちらかというと古いものを捨てて新しいものを使うのが好きだと思う。
(着物なんかは譲り受けて大事に着たりするけれど)
全部ヴィンテージや古着だと古い人になってしまうけど、
ミックスしてセンスよく組み合わせれば、おしゃれはもっと楽しくなりそう。
自分のスタイル
みんな、トレンドを全く無視しておしゃれをしているわけではない。
トレンドはもちろん気にするが、洋服を選ぶ時は自分の好みを優先するというだけ。
ジョアンナは70代だが、
コム・デ・ギャルソンが昔から好き!ということで、
70代になった今でも素敵に着こなしている。
そして、とても良くお似合い。
好みだけではなく、自分にあうものを選ぶ客観性もちゃんと持ち合わせているマダムたち。
年齢によって似合う似合わないはもちろんあるし、
毎年アップデートは必要。
でも、自分のために装うことを楽しむことは、
年齢を重ねることを楽しむことでもあるんだなぁーと思った。
彼女たちもコロナ禍の中、
思ったことや変わったこともあるようだけれども、
家の中にいるときも外にいるときと同じようにおしゃれを楽しんでいる。
やっぱり、装いっていうのは女性にとって、
栄養剤。
積極的に楽しむことは人生を積極的に楽しむことなのだなぁと。
アクセサリーも洋服も着物も、タンスの肥やしがいっぱいの私。
コロナで出かける機会がめっきり減ってしまったが、
普段にも愉しめばいいのだと気付かされた。
高価なものほど、毎日使ったほうが良いというけど(50万のものを1回しか使わないのと100回使うのではもとの取れ方が違うというし)、ホントそうだなぁ。
お母さんにプレゼントをしても良いかも知れない、この本。
50後半以上の女性に特におすすめ。