辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本30】自己暗示 C・H・ブルックス  エミール・クーエ 【自己暗示で病気を癒した人】

『自己暗示』C・H・ブルックス  エミール・クーエ 法政大学出版局

 

巷では、「アファメーション」とかの言葉を使われるようになったが、

彼が「ナンシー応用心理学研究所」を作ったのが1910年というのだから、

今のようにあらゆる自己啓発書が並ぶ以前に自己暗示を使って、患者を癒していた事に驚き。

 

読んでみて、とても興味深く面白い(病気が治った成功例が沢山載っているし)ので、ご紹介。

 

 

この本をおすすめしたい人

  • 病気を抱えている人
  • 鬱などの人
  • 自分に自信がなく、自分は何をやっても失敗すると思っている人
  • 過去にアファメーションを試したが効果が無かった人
  • 自己暗示に興味がある人

 

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作者紹介

エミール・クーエ

 

1857-1926年

クエイムズともよばれる自己暗示法の創始者

 

訳者

河野 徹(こうの てつ)

1931年生まれ 東京大学教養科イギリス科卒業

同大学院英文科修了 法政大学名誉教授

 

『自己暗示』より引用

 

本書には、エミール・クーエ、C・H・ブルックスともに

略歴等あまり載っていなかった。

 

ウィキペディアWikipedia)があるので、興味を持たれた方はそちらを。

 

この本のおすすめポイント

アファメーションや自己暗示というと、

スピリチュアルやコーチングを思い浮かべる方が多いかも知れないが、

この本を3つの小論を本にしたもの。

 

要するに、エミール・クーエ氏が自己暗示を用いて、

病気の人たちを癒す事を論じたもので学術的な内容なのだ。

 

本文は固い表現が多いのも当たり前で、

それが読みにくく感じる人もいるかもしれないが、先入観無しに読んでみると意外と読みやすい。

 

本の中には、自己暗示によって病気が良くなった例が沢山載っているので、

それを読む事により、最初に感じたうさんくささもだんだんなくなっていくだろう。

 

 

 

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心に残った点・役に立った点

 

努力を避けよ

エミール・クーエ氏は、

自己暗示を実行するときに何よりも重要な規則は、

「努力を避けよ」という事だと言っている。

 

努力を用いて無理やり自己暗示を受容させようとすれば、

心が起こしうる限りの逆連想を呼び覚ましてしまうと。

それが目的を覆してしまうと言っている。

 

失敗の恐れに取りつかれている場合は、

いくら努力しても徒労終わるとも論じている。

 

恐怖のかわりに自信を、不安と懸念のかわりに成功にたいする冷静な期待を抱くことによって、はじめてわれわれの意思は、効果的に用いられるのである。

 

『自己暗示』第2部 自己暗示の特質より引用 

 

なるほど。

無理やり信じ込ませようと努力しても、そこには恐怖が張り付いている場合は効果的ではないという事。

 

恐怖も自己暗示を働かせているという事でもあるよね。

だから、まず恐怖を取り除くのが先と。

 

努力逆転の法則として説明されているのが、興味深い。

 

 

まず幸福である事が先

からだのぐあいがよいから幸福だ、ということはわかっているが、この過程が逆方向にも作用するということ、すなわち、幸福だから、からだのぐあいがよくなるということには気づかないのである。

幸福は、われわれの生活状態から生じた結果であるのみならず、生活状態をつくりだすものでもあるのだ。

自己暗示は、生活状態をつくりだすというこの考え方に重点をおく。まず幸福であることが先決だ。

 

われわれの心が最大限の能率を発揮できるのは、心に秩序と均衡が保たれ、しあわせで、美しくて、楽しい考えがみちているときだけである。常に幸福であってこそ、われわれは、自分の精力と才能を遺憾なく発揮でき、外部世界での想像に最高の効果を期待できるのだ。

 

『自己暗示』第3部 自己暗示の実践 より引用

 

この文を読んだ時には、思わずうなってしまった。

逆説のように聞こえる。

だが、体調が悪かった時の事を思い出すと、なるほどと思い当たる事も多い。

 

まず幸福であることが先決

 

これは、私にとってとても役にたつ考え方になった。

 

おもしろい実験

第3部 自己暗示の実践に、自分でできる実験が載っている。

 

白紙に円を書き、線を書き込み、その上に木綿糸を通した金属などの思いボタンをぶら下げ、それが意識によってどういう動きをするかという実験。

 

好奇心で、私もやってみた。

 

そしたら、驚くことにエミール・クーエ氏の言う通りにだいたいの結果がでたのだ。

(一部うまくいかなかった)

 

これは面白かった!

 

無意識は自動的に、腕や手の神経を通じて実現するという実験ということだったが、こういう実験が載っているのもこれがもともと小論という事だから。

きちんと論じられているのだ。

 

興味を持たれた方は、是非やってみると面白いと思う。

 

注意して欲しいのは、この本は成功のための引き寄せ本とかではなく、

エミール・クーエ氏は治療家だった点から、治療をメインに書かれているという事。

ビジネスや自己実現などの本とはまた別の目的の本ということに

 

おすすめの本です!

 

 2010年に改訂版が出ているので、そちらを。

 

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