辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本18】幸福のレッスン 鴻上尚史 【同調圧力に負けない などの45のレッスン】

『幸福のレッスン』 鴻上尚史 大和書房

 

この本は、多くの自己啓発本のように「これが幸福だ」とか「幸福とは気の持ちようだ」とか「幸福とは感謝だ」とか、結論をあなたに伝えるものではありません。

「私は何を幸福と感じるのか?」という質問に、あなたが明確に答えられるように手助けをする本なのです。

この質問に確信をもって答えられたら、「あなたは幸福ですか?」という質問にも答えられます。

そして「幸せになるためにどうしたらいいか」という次のステップも見えてくると思うのです。

 

 『幸福のレッスン』幸福のレッスンを始める前に より引用

 

この部分が、この本の趣旨であろう。

アドバイスではあるが、この本のレッスンを読んで自分で思考する事が大事。

今回はこの本をご紹介。

 

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この本をおすすめしたい人

  •  自分は何を幸福と感じるのかを考えたい人
  • 自分の幸福は自分で決めたい!という人
  • 一般的な価値観に縛られたくない人
  • 同調圧力で辛い人
  • 今苦しんでいる人

 

 

作者紹介

鴻上尚史 こうかみ・しょうじ

 

1958年愛媛県生まれ。早稲田大学法学部卒業。

在学中に劇団「第三舞台」を結成、以降、作・演出を手掛ける。

1987年「朝日のような夕日をつれて」で紀伊國屋演劇賞

1992年「天使は瞼を閉じて」でゴールデン・アロー賞

1994年「スナフキンの手紙」で読売文学賞戯曲賞を受賞する。

2001年劇団「第三舞台」は10年間活動を封印し、2011年に第三舞台封印解除&解散公演「深呼吸する惑星」を上演。

現在は「KOKAMI@network」と「虚構の劇団」で活動中。

また、舞台公演のかたわら、映画監督、ラジオパーソナリティ、小説家、エッセイスト、など幅広く活動中。

 NHK BSの「cool japan 発掘!かっこいい日本」では、2006年の番組開始から司会者を務める。

(以下略)

 

『幸福のレッスン』より引用

 

 

 この本のおすすめポイント

  • 45のテーマで書かれているので、毎回テーマにそって自分なりに思考できる
  • とてもしっかりした内容だが、ちょっと枠から外れさせてくれるので目から鱗が落ちる
  • 0か100かの思考をして苦しむ人が多いので(私も)、なるほど!と思う
  • 自分の思い込みに気付ける
  • 平易な文章で書いてあるので、すっと読める
  • 単純なポジティブ思考をすすめているわけではなく、地に足がついているアドバイス
  • 「自分が何に幸福を感じるのか?」という事に答えられる手助けをしてくれる

 

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心に残った点・役に立った点

 「未来が見えないことを楽しむ」

 コロナ過の今。

「未来が見えなくて辛い・苦しい」という人は多いだろう(私もその一人)

 

未来が見えないということは、なんでもありだということです。何も決まっていないということは、何でもできる可能性があるということです。未来が見えないことを不安に思うのではなく、未来が見えないからこそ、可能性は無限にあると考えるのです。

 

『幸福のレッスン』3 真っ白であることを楽しむ より引用

 

これはなかなか難しい。でも、難しいと決めつけているのも自分。

 

物事には裏と表があるけど。

不安という表のものには、可能性という裏がくっついているのかも?とこれを読んで思った。

うーん。そう思うと、そうであるような気がしてきた。

物事はどうとらえるか?の違いでもあるって事なんだなぁ。

 

 
「もうだめだ」ではなく「大丈夫」を使う

この本は「幸せは気の持ちよう」というようなことは言わないと、冒頭に書きました。

「どうにもならないこと」は、いくら気持ちを変えても、どうにもならないのです。(略)

けれど、そこからどうするか、どう生きるか、なにをするかは、「どうにかなること」であり、気の持ち方でずいぶん変わるのです。

 本当にダメだと思った時に、「もうだめだ」とつぶやくか、「大丈夫」とつぶやくかで、あなたのお腹の中からわき出るパワーはずいぶん変わるはずです。

 

『幸福のレッスン』「もうだめだ」ではなく「大丈夫」を使う より引用

 

この章は、とてもためになった。

 

文にもある通り、これは「大丈夫」という事によって物事がポジティブに変わるとかそういう自己啓発でもスピリチュアル系の話でもない。

身長や家庭環境など、どうにもならない事はある、という前提で書かれている。

 

だが、鴻上さんは言う。

 

本当に苦しい時、本当に追い詰められた時、本当にやばい時、おもわず口から「もうだめだ」という言葉が出そうな時、とにかく「大丈夫」とつぶやいてみてください。と。

 

じわっと心の奥からとりあえずのパワーが湧いてくる。

このパワーをもとに踏ん張るのです、と。

 

「もうだめだ」とつぶやくあきらめた人からは、表情からも身体からも元気が失せ、エネルギーがなくなり、マイナスの雰囲気が漂い始める。

 

「もうだめだ」か「大丈夫」とつぶやくか。

あなたの生きるエネルギーの量を変え、あなたの雰囲気を変え、あなたの周りに集まる人の数と質を変えるのです。

 

これを読んだ時は、はっとなった。

そうか!と思った。

確かに周りに集まる人の数と質は違うよね。

エネルギーも違ってくる(エネルギーの総量というか)

雰囲気も変え、、、なるほど雰囲気もそうか。

 

去年「もうだめだ」や「もう嫌だ」と言いたくなる時は何回もあった(そして実際に言った)。

そんな時、父が「大丈夫、大丈夫」と言ってくれた。

それを聞いて、「何を根拠に!」と思った。

苦しいから、大丈夫と言う事に対する根拠が欲しかった。

 

だが、その「大丈夫、大丈夫」という言葉はずっと私の耳に残った。

 

今度は、自分で言おう。人から言ってもらう事に依存するのではなく、自分で。

 

本当に苦しい時「大丈夫」とつぶやく人がいたら、みんなその人の周りに集まります。

そしてその気持ちをもらって、助け合い、なんとかしようとするのです。

本当に苦しい時「もうだめだ」とつぶやいた人の周りから、人は去ります。一緒に努力してくれる人も助けてくれる人もいなくなるのです。

 

『幸福のレッスン』「もうだめだ」ではなく「大丈夫」を使う より引用

 

「もうだめだ」と言ったり、泣いたりすると、人は同情して集まってきてくれる、かわいそうに思って助けてくれると思う人は多いかもしれない。

でも、そうではないのですねー。

苦しい時に「大丈夫」と言える人と人は一緒にいたいのですね。

 

そうか、そうか、確かに。

 

劇団を率いて30年以上演出家をされている作者は、そんな場面を体験し、またたくさん見てきた上での実感なんだろうという気がした。

これは、リアルに見てきて感じた真実なんだろう。

 

この事は、私の自戒にしようと思う。

 

 思い込みから少し自由になる

(略)でも、だから自分に自信がなく、自分を愛することができず、自分を否定してしまうことは、「どうにもならないこと」ではありません。それは「どうにかなること」です。

 それは「どうにもならないこと」だと決めつけている思い込みは、自分で作りました。

でも、どんな思い込みも、完全に信じるまでに強く思い込むようになったのは、外部の原因ではなく、自分なんだというカラクリが分かれば、少しはその思い込みから自由になるのです。

 

『幸福のレッスン』思い込みから少し自由になる より引用

 

この「思い込みから少し自由になる」は、役に立った。

 

自分は年齢的にもう駄目じゃないかとずーっと思っていたけど(それは20代の時も 笑)、そんな枠から全く関係なく楽しそうに仕事をしている人と会う機会があって、なんだ!自分の思い込みは!と知る体験があった。

 

本当に、”思い込み”ってやつはやっかいで、それにずっと引きずられるこれまでの人生だった。

 

この章で書かれている、

自分はどうしてそう思い込んでいるんだろうと、自分の思い込みを見つめていくことは、自分の思い込みから少しずつ、自由になっていくことなのです。

 

『幸福のレッスン』思い込みから少し自由になる より引用 

 この文章は、「自分の幸せとは何か?」を自分で探すしかないという事を表している。

 

思い込みは、ひとそれぞれ。

自分の軸で考える。そういうことなのだろう。

 

自分の思い込みで「どうにかなること」を「どうにもならないこと」と決めつけている事が自分を苦しめている事になっているかもしれない。

 

思い込みが外れた時、「どうにもならないこと」だと思っていたことが実は「どうにかなること」だったと発見できるかもしれない!という希望もわく。

 

自分で自分の幸福を見つけてみたい!と思った方、おすすめです!

 

 

 

 

【おすすめ本17】60歳を過ぎると、人生はどんどんおもしろくなります。若宮正子【アプリ開発】

まだ60歳は過ぎていないが、私もご多分に漏れず老後に不安を感じている。

何だかそれは、胸の奥かお腹の底あたりに重しのようにいつもある感覚。

 

だから、この本に興味を持った。

 

この本をおすすめしたい人

  • 年を取るのが怖い人
  • 人と自分を比較してしまう人
  • 定年後に何をしたらいいのかと考えている人
  • シニアでパソコンやプログラミングにチャレンジしたい人
  • 徹子の部屋や色んな媒体で作者 若宮正子さんに興味を持った人

 

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作者紹介

若宮正子(わかみや・まさこ)

 

1935年東京生まれ。

東京教育大学付属高等学校(現・筑波大学付属高等学校)卒業後、三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)へ勤務。

定年をきっかけに、パソコンを独自に習得し、同居する母親の介護をしながらパソコンを使って世界を広げていく。

1999年にシニア世代のサイト「メロウ倶楽部」の創設に参画し、現在も副会長を務めているほか、NPO法人ブロードバンドスクール協会の理事として、シニア世代へのデジタル機器普及活動に尽力している。

2016年秋からiPhoneアプリの開発をはじめ、2017年6月には米国アップルによる世界開発者会議「WWDC 2017」い特別招待される。

安倍政権の看板政策「人づくり革命」の具体策を検討する「人生100年時代構想会議」の最年長有識者メンバーにも選ばれた。

 

『60歳を過ぎると、人生はどんどんおもしろくなります。』より引用

 

この本のおすすめポイント

  • 年を取る事に恐怖がなんだかなくなる
  • 年をとっても自分の考え方や行動次第で楽しい人生を送れると知ることができる
  • デジタルに抵抗がある人、もう遅いとあきらめている世代でもチャレンジしてみようかなと思える
  • 作者の同世代の親にもこの本をプレゼントしても良さそう

 

心に残った点・役に立った点

  

好奇心は年を取らない!

まずは、定年後の生活における「楽しくなさそうなこと」を書き出してみてください。そして、その「楽しくなさそうなこと」を避けられるアイディアを探してみるのです。

 

『60歳を過ぎると、人生はどんどんおもしろくなります。』~まえがきにかえて~ より引用

 

まえがきの、このポジティブでアクティブな発想にまずは、なるほど!

 

「楽しくなさそうなこと」をひとつひとつ、アイディアに置き換える

 

この言葉は、とても参考になった。

 

時間の事

「やりたい」と言いつつ、始められて落ち込む人がいるが、

結局、やらない=そこまでやりたいことではなかった。

やらなかった事を恥じる必要はない。

本当に望む時間の使い方と向き合ってみて。

 

と作者 若宮さんは書いている。

 

そして、時間の使い方の工夫も、スケジュール管理はグーグルカレンダー。

外出の時は、あらかじめシュミレーション、調べた情報は封筒に日付と幼児を書いて、まとめて入れておくとの事。

 

デジタルとアナログを上手に融合させているのが面白い。

 

比較するなら過去の自分と

 

この言葉は私の胸に刺さった。

 

誰かをうらやましい、と思う気持ちは、多くの人が経験したことがあると思います。もちろん私だって少しはそうです。

(中略)

でもあるとき、比較ってつまらないという事に気がついたのです。

(中略)

比較し続ける限り幸せにはなれない。

比較するなら過去の自分と。

 

『60歳を過ぎると、人生はどんどんおもしろくなります。』

第1章 心も体も元気でいるには より引用

 

比較して惨めな気持ちになったり。

思考っていつの間にか勝手に比較してたりする。

それが、苦しい時もあるよね。

 

他人と比較するのではなく、自分と。

 

それだけでも、だいぶ違うかもなぁー。

この部分はとても参考になった。

 

独学ができる人は強い

プログラミングで有名になった若宮さんだが、

読書の習慣もずっと続けているとの事。

 

インターネットでも調べられるが、本に比べるとまだまだ玉石混淆だと述べている。

本は体系立てて書いてあるので、全体像がつかみやすいと。

 

この辺りのデジタルとアナログのバランス感覚が素晴らしいですね。

 

私が子供の頃に大好きだった(そして今でも大好きな)ウェブスターの『あしながおじさん』の名前が出てきてたのも嬉しい。

 

 

宇宙人

若宮さんは、メロウ倶楽部で俳句に出合ったそう。

メロウ倶楽部の「俳句の部屋」に宇宙人という俳号で投稿しているとの事。

 

江ノ島をひとつ残して冬茜 [宇宙人]

 

この俳句を読んだ時は、俳号の宇宙人インパクトに噴出してしまった。

こういう感覚が楽しく生きるヒントなのかもしれない。

 

 

 余命3ヵ月の男性との出会い

メロウ倶楽部の「生と老の部屋」というコミュニティで出会った男性の話が切ない。

高級おせちの話が心に残る。

(内容は本でどうぞ)

 

転んだら起き上がればいい

若宮さんは独身だが、高校時代からお付き合いされていた男性がいたとの事。

結婚の話ももちあがっていたそうだ。

そんな時、2人はその時起きた2つの出来事で引き裂かれた。

 

  1. 若宮さんの心の病気(本書で書かれている内容から推測するとパニック障害が鬱かもしれないなぁと思う。その後治って復職されたそうだが)
  2. 男性が学生運動に傾倒して捕まってしまい大けがをして入院。退院後は海外にいってしまう。

 

 この2つの出来事が立て続けに起きた20代前半はとても辛いものだったようだ。

 

いつも明るくエネルギッシュに見える若宮さんに、こんなお辛い事があったとは。

想像すると、こちらも胸が痛くなるような切なく辛い内容だ。

 

イメージする若宮さんにその影を全く感じさせないので、

挫折知らずの方かと思ったらそうではなかった。

(そりゃ誰にでも辛かった事があるのはわかるが)

 

痛みも経験してきた上での今の彼女なのですねー。

その上で、60歳を過ぎると人生はどんどん面白くなると言い切れることは、色んな人に勇気を与えてくれる。

 

 ちなみに第4章では、姿を消した彼のその後の事が書かれております。

(奇跡!との事だが、ネタバレになるのでここまで)

 

 
いつだって、今がスタートライン!

興味があることや、やってみたいことに制限を設けているのは誰だろう、ということを考えてみてください。一番の敵はひょっとしたら自分かもしれない。

(中略)

人はいくつになってもスタートラインに立てる。そして、スタートするかどうかは自分で決めることになるのです。

たとえ笑われたって、一緒に笑ってしまえばいいだけですから!

 

『60歳を過ぎると、人生はどんどんおもしろくなります。』

~あとがきにかえて~ より引用

 

この言葉は、心に残った。

人はいくつになってもスタートラインに立てたらいいなぁーとは思っていた。

でも実際にスタートラインに立つには遅すぎるように思っていた。

 

結局は、自分が、私が決めていなかったという事にこれを読んで気が付いた。

ありがたい言葉だった。

 

そして、

たとえ笑われたって、一緒に笑ってしまえばいいだけですから!

と。

 

そっか。一緒に笑っちゃうか。

言われてみるとそうだなぁと思うが、目から鱗の言葉であった。

笑い飛ばすという事がなかなかできず、だからスタートが切れない。

だから無駄に辛かったりするのかもなぁ。

 

うーん。なるほど。

 

そんな感じで、気づきが沢山あった本。

 

 

シニア世代だけではなく、年を取ることにネガティブなイメージしかない方や、

もしご両親がつまらなそうに生きている方がいたら、ご両親にプレゼントしてもいいかもしれない。

 

 

 

 

 
 
 
 

【おすすめ本16】マーチャンがゆく 北欧編 若宮正子 本 徹子の部屋出演

以前、81歳でゲームアプリを作った女性がいると知った時は、

「そういう時代になったんだなぁ。」とか「年を取っても可能性はあるんだなぁ。」とふわっとした感想しか持たなかった。

(でも、年をとってもチャレンジの可能性がある事に心が明るくなったけど)

 

その女性がこの本の著者若宮正子さん

 

「一番好奇心をくすぐられるのは海外旅行とテクノロジー。」

とおっしゃるだけあって、40代の頃から海外を一人旅されていた。

それもパックツアーではなく、全くの個人旅行。

今みたいにiPhoneも無い時代の女性一人旅はすごい。

 

その『マーチャンがゆく 北欧編』若宮正子 を読む機会があったのでご紹介。

 

ちなみに、原文はなんとパソコン通信のボード上(ニフティサーブ)との事。

 

ありましたねー、ニフティサーブ(やった事はないけど)

そんな時代からパソコンに触れられてアウトプットされていた事に、改めて驚きです。

 

この本をおすすめしたい人

  • 若宮正子さんのプログラマー以外の部分を読んでみたい人
  • 年配になってから一人旅にチャレンジしたい人
  • 昔の北欧の様子が知りたい人
  • 観光地の感想よりも北欧の人との交流が読みたい人

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作者紹介

若宮 正子(わかみや・まさこ)

 

1935年生まれ。

1954年、三菱銀行入社

関係会社を経て1997年、退職。

日本ニュージーランド・フレンドシップ協会理事。

パソコン通信ニフティサーブ・メロウフォーラム会員。

好きな事・・・①海外旅行。在職中より、休暇を利用して海外旅行を楽しむ。主として個人旅行で、現在までに39回にわたり29か国を訪れる。(1年に8日は旅行に費やし、残りの357日は、前回の旅行の反芻と次回の計画に当てている)

②英語学習

③パソコンいじり。最近自作の「マーチャン1号機」を完成させた。

欲しいもの・・・時間。

有り余っているもの・・・好奇心。

 

『マーチャンがゆく』より引用

 

 

この本のおすすめポイント

 

  • 有名になる前の若宮正子さんを知ることができる
  • 年配になっても楽しめるという事が実感できる
  • 女性の一人旅(それも熟年でも)にチャレンジする勇気が持てる
  • ペレストロイカ直後のリトアニアの様子がわかる
  • リトアニアにあるスギハラ通りなどの事がわかる

 

 

 

 心に残った点・役に立った点

まず最初に、この本が発行されたのが平成10年とかなり古いことをお伝えしなければならない。

 

だから、作者の価値観も今の感覚とは違うと感じる人もいるかもしれない。

作中に登場する、訪れた先で交流があった女性達の表現(オバチャン、バアサンなど)に違和感を感じる女性もいるかもしれない。

 

この本は、パソコン通信ニフティサーブ上、高齢者向けフォーラム「メロウフォーラム」に上梓されたものをまとめたもの。

 

お城などの観光名所の感想などより、人との交流を多く書いているので、

その当時の北欧などの人々の様子がわかる。

 

そして、女性一人旅でも積極的に人々と交流をはかっていう積極性がすごい。

 

海外旅行をして後々まで印象に残る事や、その国の印象を決めるのは、観光地の様子よりもその土地の人とのやりとりだったりするのは、私も同じ。

ちょっとした交流でも、心に残ったりするんですよね。

(台湾で間違ったところでタクシー運転手におろされ、ウロウロしていたら力になろうと話しかけてくれた台湾の家族とか、パラオで親切にしてくれた女性の事とか)

 

だから、日本に来た旅行者にはやっぱり親切にしたいなぁと思う(日本を嫌いになって欲しくないというか)

 

だいぶ昔の事だけど、宇都宮の新幹線のホームでウロウロしていた外国人観光客に「困りごとはないですか?」というような事をつたない英語で話しかけたら、「大丈夫。でも有難う。」というような返事をもらった。

それだけの事なのに、その女性の顔がパァッと笑顔になった。

何だか、声をかけるのにも勇気がいったのだが、声をかけてみて良かったなぁと。

 

作者の若宮さんの中学時代は戦後の混乱期だったそうだが、その時に「自分は、いつかそこに行くのだ」と信じていたところが、この本で最初の方に載っている「ソグネ・フィヨルド」。

何十年後にいつか行く!と思ったところに行ったところが、行動することで夢は叶うんだなぁと。

 

今は、世界中でいわゆる「COOL JAPAN」は普及してアニメも色んな国の人たちが観ているしそれを実感する場面も多い。

 

だが既にその当時のリトアニアでも「タレント志願の少女たち」のアニメ(なんのアニメだろう?)が放映されていたとは。

 

ベラルーシのテレビ局のニュースの時間に日本の大相撲の公演が放映されている(小錦が豪快に倒れるシーン)ことにも驚き。

 

こういうその地の人たちの生の部分が感じられるのがこの本。

 

文は淡々とかかれているし、出版されたのもかなり前。

誰もがおもしろい!と思う本ではないかもしれない。

しかし、

旅行に行くのなら、一人がお勧めです。二人だと「日本(または日常)をそのまま連れていく」可能性が高いからです。

 

『幸福のレッスン』鴻上尚史 より引用 

 この鴻上尚史氏が『幸福のレッスン』で訴えている事そのものの旅をなさっているのがこの本だった。

 

 

 

 
 
 
 
 
 

【おすすめ本15】女優の箪笥 室井滋

「軽く読めそう~」と思ったが、じっくり読んでしまった。

 

タイトルは「女優の箪笥」だが、

中には都はるみフジ子・ヘミングなども。

 

冒頭の室井滋さんのエッセイは、

茶店に入ってきた着物を着た女性(そう若そうでもなくとびきりの美人でもない)が入って着た時の、室内の空気の変化(やっぱり女は着物よね~みたいな)が面白く書かれていてググッと引き込まれる。

 

そして、表紙の室井さんがとっても綺麗!

 

こんなにきれいな人だっけ!と思うほど綺麗。

白っぽい着物がぱぁっと映えて髪型もとてもお似合い。

個人的には、本の中にある元気で派手な着物よりもこちらの方がシュッ!としてて似合うような気がする。

(ただし、2005年の本なのでそのあたりの写真)

 

やっぱり着物すごいかも、、、なんて思いながら読み始める。

 

 

この本をおすすめしたい人

 

  • 室井滋さんのファン
  • 着物が好きな人
  • 女優の着物感が知りたい人

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作者紹介

富山県生まれ。

早稲田大学在学中から多くの自主製作映画に出演。

映画「居酒屋ゆうれい」「のど自慢」などに出演し、

日本アカデミー大賞など映画賞多数受賞。

この他、大ヒットドラマ「やっぱり猫が好き」、「心療内科医涼子」、「菊次郎とさき」などに出演するほか、ナレーターやCMなどでも活躍。

またエッセー集「むかつくぜ」、「キトキトの魚」、「東京バカッ花」、「すっぴん魂」シリーズ、「しんシン体験」、「うまうまノート」、「ふぐママ」など著書多数。

 

『女優の箪笥』より引用

 

 

この本のおすすめポイント

  • 年代もイメージも違う方達のそれぞれの着物姿が載っている
  • それぞれの着物感が面白い
  • 室井滋さんと対談者の会話が楽しい
  • 着物着てみようかなーと思う

 

 

 

ゴッドハンド整体師の作った『整体枕』

心に残った点・役に立った点

 
 女と着物と母

 女性と母の関係は確執だけではなく、心の奥にはいっぱいのものがある。

着物についての対談だけど、母についての事もちょくちょく出てくるのが興味深い。

 

都はるみさんは、ご両親が京都で帯を織る仕事をされていたそうだ。

そのお母さんが作ってくれた着物や帯も着ないものがいっぱいあった。

どっかで抵抗しているんです。との事。

 

復帰してからのコンサートには3回しか来てくれなかった。

「あの時にはるみに捨てられたから、もう自分はやめたっ(笑)」

お母さんが織った形見の帯とかも無いそうだ。

 

山村紅葉さんの場合はマルサをしている時、

着物屋の脱税を見つけた話なども面白い。

お母さん(故 山村美紗)の物を身に着けていないと、着ようと思っていたものが破れたりするとの事で、対談の時はお母さまが見立ててよく褒めてくれた着物をお召だった。

 

加藤治子さんの、結婚するときにお母さんが沢山着物を作ってくれたけど、旦那様が病気になったので栄養をという事で着物を食べ物に変えた話(戦後すぐの頃の話)などは、切ない。

 

着物にこもる女の心(母心も含め)、母との関係など、

着物の対談なのに、そのあたりも感じ取れるのが心に残る本。

 

室井滋さんも母に抵抗していたから、両親が離婚した時に父側についたとこの本の中で語っている。

 

フジ子・ヘミングさんは、コンサートの時に、

着物をさらっとゆるっとガウンのように羽織っているのを拝見したことがあるが、それがとてもキャラクターに合っていて素敵だった。

 

彼女は、日本人にはもっと着物を着て欲しい、と言う。

スウェーデン大使館でパーティをした時に、来る日本人に着物で来いって言ったそうで、男の人まで羽織袴で来て嬉しかったそう。

 

アメリカ人の男は身体がビシッとしててお尻も締まっているけど、それが日本の男には全然なくみんな貧弱。

だけど着物を着て、お腹の下に帯したらすばらしいと。

 

ほんとに、これは同感。

あの下腹でグッと帯をしてるのは、びしっとしてかっこよく思えるなぁ。

足の長さなんて関係なくなるものね。

 

意外なことにフジ子・ヘミングさんは、

お神輿や阿波踊りも好きだそう。

 

でも江古田でジーパンでお神輿担いでいるのをみてがっかりしたそう。

 

これはわかるなー。

前に山形の花笠踊りを観た時、みんなお揃いではあるんだけどTシャツを着た軍団が多くて、華やかさが無く物足りなく思ったものねー。

 

30分位でさらっと読もうと思ったが、

思ったより感じ入る部分も多く楽しく読めた。

読後感も良い。

そして、着物が着たくなった。

 

私も、母との確執が長年あったが、持っている着物は母の心がこもっているのを感じる。

 

 

だいぶ古い本だが、読む機会があるかた是非どうぞ。

 

 

 


 

【おすすめ本14】絶対にミスをしない人の脳の習慣 樺沢紫苑 (樺沢心理学研究所代表)

この本をおすすめしたい人

  • 「ミス」を引き起こす「脳」の仕組みが知りたい人
  • 仕事のミスが多く「うつ病」の手前ではないか?という自覚がある人
  •  「うつ病」と「ミス」の関係が知りたい人
  • 仕事のHowToではなく、脳科学的な見地からミスを防ぐ方法が知りたい人
  • 科学的に仕事の「質」と「速さ」を上げたい人

 

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作者紹介

樺沢紫苑(かばさわ・しおん)

 

1965年、札幌生まれ。

札幌医科大学医学部卒。

FacebookメールマガジンTwitterYouTubeなどインターネット媒体を駆使し、累計40万人以上に、精神医学やしんりがく、脳科学の知識をわかりやすく発信している。

月20冊以上の読書を大学生の頃から30年以上継続している読書家。

そのユニークな読書術を紹介した『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)は、年間ビジネス書ランキング10位(オリコン)、15万部のベストセラーとなっている。

主な著書は、『神・時間術』(大和書房)、『脳を最適化すれば能力は2倍になる』(文響社)、『ムダにならない勉強法』(サンマーク出版)など25冊以上。

 

『絶対にスをしない人の脳の習慣』より引用

 

 

 

 

 

この本のおすすめポイント

  • ミスをしやすい「魔の時間帯」がわかるので、仕事の内容によって行う時間帯を変えて効率をあげられる
  • ワーキングメモリを鍛える方法がわかる
  • 脳のリソース を有効活用するためには「マルチタスク」をしないというびっくりする事が理解できる(私はこの点にとても驚いた)
  • 仕事の効率を上げミスを少なくする事はうつ病を予防するにも有効!
  • 効果的なメモ術がわかる
  • スマホ認知症にどっきり

 

 

マンツーマンで転職活動を支援するコンサルティングサービス【ゲキサポ】

 

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心に残った点・役に立った点

 

すべてのミスは、脳の情報処理に係る「仕組み」のせいであって、あなたの能力が低いせいではないということです。

 

『絶対にミスをしない人の脳の習慣』はじめに より引用 

 

この言葉はこの本を読む人にとって、大きな後押しになると思う。

ミスをすると、「あー、自分って駄目だなぁ。」と思いますもんね?

でも、この本に載っている事を実行すれば、そんな自己嫌悪も減っていくという事。

 

うつ病の患者は、ほぼ例外なく初期段階において「ミスが多くなる」

うつ病」の一歩手前の「脳疲労」の状態でも、集中力、注意力の低下が起こる。

 

仕事のミスが増える=脳が疲れている、このまま放置してはだめですよ

という身体からのメッセージという事。

 

この本に書かれているミスを減らす行動を実行することは、

うつ病を予防する行動でもある。

 

自分の経験を振り返っても、確かにそうだ。

深夜までの残業を続けていたときは、危ない状態だったのが自分でもわかったけど、

今振り返ってもミスも多かったように思う。

 

だから、今そんな毎日を送っている人に是非読んで欲しいなぁと思う。

 

 
「ワーキングメモリ」を使いこなす(脳の作業領域がミスの鍵を握る)

ワーキングメモリの例え

 

  1. レジ2台で、それぞれのレジに5、6人の行列のコンビニ
  2. レジ4台で、ほとんど列がないコンビニ

 

回転率がいいコンビニは2。

 

このコンビニのレジ=ワーキングメモリ

 

絶好調→4台

健康→3台

疲労→2台

うつ病→1台

 

 

ワーキングメモリを鍛える方法を鍛える9つの方法が具体的に載っているので、

実行してみようと思う。

面白いのはマインドフルネスもワーキングメモリを鍛えらるという事。

ちゃんと実験した結果も載っている。

 

「同時進行」がミスの元

ミスを減らすためには、自分のワーキングメモリを効率的に使っていく事。

 

脳のリソースを有効活用する=マルチタスクをしない

 

これには、びっくり!

 

マルチタスクって、効率が良くて脳を鍛えている感じがしてた。

なんでもマルチタスクでこなした方が良いとさえ思っていた(仕事なども)

 

だが、一度に複数の事を処理するということは、脳の処理速度が遅くなり、結果的に作業に時間がかかる。

そして脳の情報処理の許容度を超えた瞬間(!)、ミスが発生してしまうという。

 

もっと衝撃的なことに、

「人間の脳はマルチタスクができない」

ということが最近の脳科学研究ではわかっているとのこと!

 

同時にしているつもりだけど、脳内ではスイッチを切り替えながら2つのタスク処理を行っているにすぎないということ。

 

いやー、これにはショックを受けた。

 

家では読書の時は音楽を聴きながら。

仕事の時は、途中でメール確認をしたり電話をしたり。

 

これはIQが10ほど低下する結果という研究もあるそうだ。

おまけにストレスホルモンが分泌されるという研究もあるとの事。

 

これを知った事は、かなり役に立った。

 

 家での家事はともかく、仕事の時はマルチタスクはやめようと思う。

 

樺沢式TO DOリスト

「7つの習慣式TO DOリスト」は知っていた。

(やっていないけど)

 

でも樺沢式は、集中度という概念を加えたTO DOリスト。

これはワードに入力してプリントアウトして使う。

 

次の日は、前日のTO DOリストに上書きして新しいリストを書くというもの。

 

これは、面白い!

 

私がやっているものは、付箋紙に記入してパソコンに貼るというもの。

緊急度も集中度も全く関係ない代物。

これでも多少は効果があるが、やりたくない事は後回しにしがちなんですよね。

 

樺沢流はワードのリストになっているので、

「毎日」の項目には、毎日行わなければいけないTO DOを書き込めるのが良い。

 

面白いのは「遊び」の欄があること。

 

遊びのTO DOを書くだけで、

書いた遊びの実現率は3倍になるそうだ。

 

仕事だけではなく、楽しいこともTO DOに書いて人生をエンジョイしようという試みなのがとても良い。

 

普通の人(?)は、特に日本人は、どうどうと遊びを楽しめないというか、

仕事を優先して結局遊びを後回しにしがち。

 

よく考えたら、そういう人生を楽しむ事もとても大事なんですよね。

遊びに罪悪感を感じず、TO DOにリスト化して仕事も遊びも楽しむ。

 

この本を読んでみて、遊ぶ事に何故か罪悪感を持っていた自分の心にも気が付けた。

 

おすすめです。

 

 

 


  


  


 

 

 

 

 

【おすすめ本13】喜びから人生を生きる! アニータ・ムアジャーニ著 臨死体験が教えてくれたこと【その2】

前回の続きを、、、(目から鱗がポロポロ沢山落ちる本だったので長くなってしまった)

 

 

心に残った点・役に立った点

 
 病は罰やカルマではない

 

癌は、私が何か間違ったことをしたことへの罰ではなく、また、以前信じていたような、自分の行動に対するネガティブなカルマでもないと理解しました。

すべての瞬間に無限の可能性が秘められていて、その時々私がいる場所は、自分の人生のあらゆる決断や選択や考えが結実したものでした。

つまり、私が抱いた多くの恐れや私の持つ偉大な力が、この病気となって現れてきたのです。

 

『喜びから人生を生きる!』第8章から引用(下線は私)

 

病気や怪我の時、「自分の行いのせい」「バチがあたった」など考えてしまう事はありませんか?

私はずっとそうだった。

 

「こんな事をしたらバチがあたる」など、思う事も多かった。

(これは、子供の頃の躾から来ているのだろう)

 

病気や怪我はそれだけでも辛いのに、その上に自分で自分の事をずっと罰する、、、。

人生が反省と恐怖で占められていく。

 これは辛い。

 

でもアニータさんは、罰やカルマではなく、

多くの恐れや私の持つ偉大な力が、この病気となって現れてきた

と言い切っている。

 

これは、私の心に響いた。

 

アニータさんは自分を罰してはいない。

臨死体験によって、”気付いた”だけ。

 

”その時々私がいる場所は、自分の人生のあらゆる決断や選択や考えが結実したもの”

という言葉は、100%自分の責任として受け止めているように感じる。

 

だから、すべての瞬間に無限の可能性が秘められている

と言い切れるのかも。

 

この文章を読んだ時、目の前がぱぁーっと広がった。

 

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社会的な思い込みは偽りの基準に過ぎない

 

私は、女性は従順であるべきだと教えられて育ちました。

自己主張や積極性が強すぎる女性や仕事で高い地位を得ている女性に対して、常に一定の避難がありました。

と、いうのは、女性の主たる役割は、良い妻と母であることだったからです。

私は、この基準に当てはまりませんでした。

 これらの社会的期待に応えられず、ずっと自分を非難して、自分につらくあたってきたのです。

私はいつも不適格者だと感じていました。

けれで、臨死体験のあと、それは社会的に決められた偽りの基準にすぎないとわかったのです。

 

『喜びから人生を生きる!』第13章 恐れずに生きる からの引用

 

私も、まさにそう。

私も、この基準に当てはまらない。

 

だから、その辛さが痛いほどわかる。

いつも自分を責めている。

両親にごめんなさい、夫にごめんなさいと罪悪感が強くて、

自分の存在は間違っていると人生も後悔ばかり。

 

アニータさんはヒンズーのインド社会に属していたから、

こういう社会的期待も重かっただろうけど、

宗教にそこまで強く頼らない日本だってかなり社会的期待はある。

 

女性はもちろん、男性にだって重くのしかかっている。

(結婚しないと一人前じゃないとか)

LGBTの人たちも両親などからの期待に苦しんでいる人も多いと思う。

 

だが、

物質世界のドラマや矛盾や恐れや苦しみにとらわれてしまい、すばらしい、無限の存在だという本来の自分の姿が見えなくなります。

(略)

私たちは、分離の幻想にとらわれて、光と影、あるいは陰と陽のように、幸せと悲しみは本来共にあるものだということがわからなくなります。

 

分離の感覚は二元性という幻想の一部にすぎず、その幻想がワンネスへの気づきを難しくしているのです。

 

『喜びから人生を生きる!』第13章 恐れずに生きる からの引用

 

この気づきが素晴らしいのは、

”陰と陽のように、幸せと悲しみは共にある”という点。

 

本来共にあるものを、分離してとらえると

自分が”クモの巣状の偉大な宇宙の中心にいる”ということがわからなくなる。

 

自分が”クモの巣状の偉大な宇宙の中心にいる”という事は、

自分が幸せなら、宇宙も幸せ、自分が自分を愛していれば、他のみんなも自分を愛する、自分が平和ならすべての創造物が平和なのだという事。

 

この事は、大きなヒントとなった。

 

ポジティブと考えていることもネガティブと考えている事も、

自分への恩恵という事。

 

 

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自分を愛するという事

 

この本は臨死体験を経験し、末期癌が消えてしまった経験を書いている。

 

だが、アニータさんがこの本で言いたいことは、

癌が治る方法ではなく、ありのままの本質をとらえる事。

 

臨死体験をしてから、特定の思想を強く信じすぎていると、かえって自分に悪影響を及ぼす事を学びました。

一つの信念にもとづいて行動すれば、自分が知っている領域内だけに閉じこもり、自分の可能性は狭められてしまうでしょう。

 

『喜びから人生を生きる!』第15章 私が癌にかかった理由、そしてなぜ癒されたか からの引用

 

難しいようだが、”自分に対する愛を持つこと”

 

自分の事は後回しにしないこと。

自分の事を愛することを利己主義と勘違いしないこと。

 

自分が自分の敵にならないこと。

自分に寛大になること。

 

ここまで書いてきて、

何だか涙がでてきそうになってきた。

 

向上心を持って頑張らないのは怠惰だと思ってきたが、

そう思えば思うほど、頑張る事が怖くなって人も怖くなっていた。

自分にいつも駄目だししていた。

 

日本人は、努力して頑張る人が多いので、

同じように辛い思いをしている人は多いだろう。

 

自分を大事にする事に罪悪感を持ったり、大事にする仕方がわからなかったり。

 

そんな方達に読んでほしい。

 

 



【おすすめ本13】喜びから人生を生きる! アニータ・ムアジャーニ著 臨死体験が教えてくれたこと【その1】

TED(Technology Entertainment Design)で講演を聴くのが好きだ。

 

世界中のさまざまな講演者の話を聴くのはとても楽しい。

辛い話もあったりするが、非常に有意義な経験になる事も多い。

 

その中で知ったのが、この本の著者 アニータ・ムアジャーニさん。

 

www.youtube.com

 

 

 2006年2月に臨死体験をし、4年間苦しんだ癌が治癒したという経験を持っている方。

 

意識が無いとされていた最中、

医者がどういう処置をしていたかとか、身内がどのように悲しんでいたかなどを詳しく語る臨死体験はとてもリアル。

 

この本では、臨死体験や末期癌からの生還も詳しく語られているが、

彼女が本当に伝えたいのは、ありのままの自分でいて人生を楽しむということ。

 

めったにない体験からくる洞察は非常に興味深く、視野を広げてくれたのでここでご紹介!

 

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この本をおすすめしたい人

  • ”ありのままの自分”でいたいけど、できない人
  • 自分の存在に価値を見出せない人
  • 臨死体験に興味がある人
  • 自分に起こっている事について答えを知りたい人
  • 文化的なプレッシャーに苦しんでいる人(女性は早く結婚して子供を産むべきとか、女性は控え目にとか)
  • 人生をあまりに深刻に受け止めすぎる人

 

 

作者紹介

アムータ・ムアジャーニ(ANITA MOORJANI)

 

シンガポールでインド人の両親のもとに生まれる。

2歳の時に香港に移り、人生のほとんどを香港で暮らす。

育った環境や英国式の教育によりマルチリンガルであり、英語、広東語、インド方言を話しながら成長、のちに学校でフランス語も学ぶ。

2002年4月に癌の宣告を受けるまでは 企業で働いていたが、2006年の初めに経験した臨死体験が人生を大きく変える。

以降は”向こう側”の世界でた深い洞察を社会に深く根付かせることを仕事とするようになり、世界中から会議やイベントに招待され、臨死体験で知りえたこといついて講演を行う。

また、香港大学の行動科学部に招かれ、末期疾患への対処、死への直面、スピリチュアルな信念に関する心理学といったテーマについて定期的に話をし、助言を行う。

現在は夫のダニーとともにアメリカで暮らし、世界各地で公演やワークショップ等を行っている。

 

『喜びから人生を生きる!』より引用

 

 

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この本のおすすめポイント

  • 拡大した領域(臨死体験)での気づきがすばらしい

 

神は存在ではなく、存在のあり方なのだ。そして、私は今、そのような存在のあり方をしている」という悟りが得られ、その感覚に圧倒されたのです。

 

『喜びから人生を生きる!』 第7章 身体を離れて より引用

 

彼女のこの気づきに「ハッ!」となった。

私にとって、なるほど!と膝をたたきたくなる言葉だった。

 

神の存在は世界中で色々な人が色々なとらえ方をしているが、

今の私にとってこのとらえ方は完全に納得できるものだった。

 

 

  • 自分をそのままで認めるという事がどういう事かのヒントになる

 

自分の歩んできた道のりを見てみなさい。

どうして自分にあんなに厳しかったんだろう?

どうして自分を責めてばかりいたんだろう?

なぜ自分を見捨ててしまったの?

どうして自分のために立ち上がって、自分の魂の美しさをみんなに示そうとしなかったんだろう?

 

『喜びから人生を生きる!』 第7章 身体を離れて より引用

 

この自分への問いかけは、胸に刺さる。

 

誰もかれも、自分に問いかけられる内容ではないだろうか?

 

自分に厳しい人ではなくても、常に自分を責めていて、それが普通の事になりすぎていて自分を責め続けているのにもはや気が付かない人も多いかもしれない。

 

 

  • 臨死体験中に理解した”時間”に対する認識がとても興味深い

言い換えれば、時間は、この世で体験するような直線的な流れではありませんでした。

私たちの理性が私たちの理性が、周囲で起こっていることを連続したものに並べているような気がしました。

身体を持っていなければ、実際のところ、過去も現在も未来もすべて同時に起こっているのです。

 

 『喜びから人生を生きる!』 第7章 身体を離れて より引用

 

この認識はとても面白い。

 

今、時間はさまざまな理論で語られている。

そしてそれは、人間が普通に認識している時間の感覚からすると、にわかには信じられない内容だったりする。

 

※『時間は逆戻りするのか』高水 裕一

この本では、時間の逆転(!)が観測された事を書いている(ミクロの量子レベルで)

 

 

 

 


※『時間は存在しない』カルロ・ロヴェッリ
 

時間は過去から未来へと流れるわけではない。

と、自分の頭の中の時間に対する認識が崩れ落ちる理論を論じている本。

 

 

 

 

 


物理学者でもないアニータ女史が、臨死体験の中で認識した時間に対する理解。 

 

そこから、アニータ女史は自分の人生がこれまで出会ったものの中に複雑に織り込まれた無限のタペストリーの色とりどりのイメージを織りなす一本の糸で、タペストリーの他の色の糸は、自分の人間関係、関わったあらゆる人生。

それが、自分の本質を表現しているという気付きを得る。

 

何だか、わくわくしてきませんか?

 

ポジティブだけではなく、ネガティブなやり方で人生に現れた人もそのタペストリーに織り込まれていたとの事。

 

ポジティブな関わりだけではなく、ネガティブな関わりだとしても人生のタペストリーに織り込まれているというのは、人生に対してとても肯定的だなぁと。

 

ポジティブやネガティブというのは、その人のとらえ方であって、

ジャッジするからどちらかに振り分けられるだけなのではないだろうか?

なんてふと思った。

 

 長くなったので、続きは次回に続きます