辛い時にはいつも本があった

辛い時にはいつも本があった

辛い時、苦しい時、悲しい時に書店に行くといつもその時の気持ちにぴったりの本との出会いがありました。

【おすすめ本94】『餃子、春巻きレシピ』堤 人美 シュウマイ、ワンタンも収録

『うまい!簡単!失敗なし! 餃子、春巻きレシピ』

堤 人美

2019年 株式会社 枻出版社

 

餃子とビールが美味しい季節が近づいてきました。

どれを作っても美味しい餃子、春巻きのレシピ本をご紹介します。

 

 

↑は実際に作ってみた、”もやし棒餃子”

 

ちょっと盛り付けがアレだけど、

もやしでもしっかり食べごたえもあり。

 

この本をおすすめしたい人

  • 餃子、春巻き、シュウマイ、ワンタンが好きな人
  • いつもとひと味違う餃子等が作りたい人
  • いろんな餃子のたれを作って試したい人
  • 洋風の餃子も作ってみたい人
  • お酒のおつまみにピッタリの餃子や春巻きを作りた人

 

この本のおすすめポイント

  • 餃子やシュウマイの具材の混ぜ方、練り方のコツが載っているので失敗しらず
  • 餃子だけではなく春巻き、シュウマイ、ワンタンも載っている
  • 春巻きは「おかず春巻き」と「おつまみ春巻き」の両方が載っている
  • 餃子のたれのバリエーションが数多く紹介されている

 

心に残った点・役に立った点

餃子のバリエーション

餃子というと日本では、焼き餃子。

 

だが、この本では他に水餃子、揚餃子、蒸し餃子も載っている。

 

中華街で食べられる、あの透き通った皮に包まれたえび餃子も作ることができるのが本格的。

 

揚餃子は、揚げることによってコクをプラスするようにレシピが作られていて、

なるほどー、だからこの餃子は揚げて作るのかーと食べる時にわかる。

 

餃子の包み方も、

丸餃子、棒餃子、マントウ餃子(韓国料理のマントウをイメージした包み方)、三方餃子などが載っていて楽しい。

 

餃子のたれ

餃子のたれがなんと12種類も!

 

青唐ポン酢、ねぎ塩レモンたれなど、

絶対美味しいし、味が想像できるたれも載っているが、

味の想像が全くつかないたれも載っているのが面白い。

 

例えば、ジンジャーケチャップ。

 

しょうが、はちみつ、しょうゆ、ケチャップで作るのだが、

これが美味しい。

分量の配分が絶妙。

 

暑くなったら作ってみたいのが、梅肉みりんだれ。

 

目からうろこの

焼きにんにくみそ、サワークリームとディルのディップ風、

ピーナッツバターと香菜のごまだれ風。

 

それぞれのたれに合う餃子も書いてあるので、

組み合わせに悩むことも無い。

 

おつまみ春巻きが楽しい!

この本には、おかず用の春巻きとおつまみ用の春巻きが載っている。

 

おかず用のはるまきで美味だったのが、

春雨、にらの春巻き。

 

カレー味が春雨にこんなに合うのかと、

食べてみてわかる。

春雨も緑豆の春雨で作ると歯ごたえがあって美味だった。

 

さすがのアイディア!と思ったのが、

「そら豆の一粒春巻き」。

 

そら豆一粒が春巻きから透けている様子は、

いかにもおつまみらしくてお酒がすすみそうな見た目。

 

パリパリした春巻きの皮とソフトなそら豆の取り合わせに

おもわずうなってしまった。

 

 

お酒のお供に焼きシュウマイ

この本の中をパラパラとはじめに見たとき、

シュウマイをフライパンで焼くという発想に思わず膝を叩いた。

 

一番最初に作ったのが、この焼シュウマイのレシピ。

 

餃子とはまるで違う食感。

中身はシュウマイなので、玉ねぎの甘みと

豚肉のうまみが感じられる。

 

皮はシュウマイなので餃子よりも軽く感じるし、

シュウマイの皮ならではのうまみも感じるし、

一口サイズなので、おつまみに本当にぴったり。

 

他にも作ってみたいものがたくさん。

 

餃子や春巻きが好きな方、

いつもとは違うバリエーションを楽しみたい方、

おすすめです!

 

 

 

 

 

 

 

【おすすめ本93】『石原慎太郎と日本の青春』 永久保存版 文藝春秋特別編集

石原慎太郎と日本の青春 永久保存版』

令和4年4月15日発行 株式会社文藝春秋 文春ムック

 

 

今年1月に石原慎太郎氏が亡くなり、

翌2月に西村賢太氏が亡くなった。

 

石原慎太郎氏の小説は、

高校の頃、全集を読み(もちろん図書館から借りて)、

太陽の季節』より『化石の森』を読んで衝撃を受けた。

 

私達の世代は、

小説家よりも政治家のイメージが強かったと思うが、

全集を読んでみると、根底にあるのは”作家の魂”なのだということをはっきり感じ、それはこの本を読んでますます強く感じた。

 

 

 

 

この本をおすすめしたい人

  • 作家としての石原慎太郎を知らない人
  • 石原慎太郎氏の文を読んでみたい人
  • 氏が何を考えどんな人生を送ったかを読んでみたい人
  • 石原慎太郎氏に改めて興味を持った方

 

この本のおすすめポイント

  • 石原慎太郎という人のエッセンスを知ることができる
  • 裕次郎氏との絆や半生が率直に書かれている
  • エッセイだけではなく対談、日本論、田中角栄の事、撮影所日記、芥川賞全選評など載っている内容が幅広く網羅されている
  • この本を読むことによって当時の雰囲気がわかる

 

心に残った点・役に立った点

 

太陽族裕次郎、新人作家ブーム

私が生まれる前の話で今までよく知らなかったのだが、

石原慎太郎氏のデビューはかなり鮮烈なものだったのがこれを読むとわかる。

 

何しろ、それまで地味で受賞パーティーなども開かれなかった芥川賞が注目されるきっかけを作ったのが彼のデビューだったとのこと。

 

慎太郎カットという髪型も流行ったとは、

本当に時代の寵児だったことがわかった。

 

その頃の日本のことを考えると当時の同年代にとっては、

石原兄弟はさぞや眩しかったのだろうなぁと用意に想像がつく。

 

19歳のときに、

父・潔さんが脳溢血で亡くなられ、

その時に一家の家計を支える必要から京都大学を諦め、

公認会計士になるべく一橋大学へ。

その後、放蕩を続ける弟・裕次郎氏に苦々しい思いを感じていたことも書かれている。

だが、そんな弟とその仲間たちをモデルに書いた『太陽の季節』でデビューするのだから、人生とは不思議なものだなぁと思う。

 

僕たちの時代

文學界」に最後に記した半生の記、『僕たちの時代』。

 

彼の政治家としての発言は、

少年時代の経験が色濃く反映していることが読んで理解できた。

 

逗子の小学校に転校生として入ったことで、待ち伏せにあい、

6人に袋叩きにあい、その最中に通りかかった弟(裕次郎氏)が、

手を出せず立ちすくんで泣きながら眺めていたのを

家に帰ってから母親から不甲斐なさを咎められた。

それ以来、何かあったとき兄弟二人で戦う習性が出来上がったということが書いてあったのが、読んで心に残った。

 

日本が敗戦し、戦争が終わったことで

偽政者が強いた屈辱が多々あったそうで、

それらがここに書かれている。

 

子供だった氏はアメリカ兵からすれ違いざま、

持っていたアイスキャンデーで頬を殴られたり、

戦争犯罪に関する裁判の傍聴に行ったとき、

MPに下駄がかたかたうるさいと言われ、

言われるままに脱いだ下駄を蹴飛ばされ、床を這って下駄を探し回った話など。

 

こういった悔しさは、

戦後生まれの私には体験していないからわからない。

想像するのみだ。

 

戦後は遠くなった気がしていたけど、

よくよく考えてみるとそんなに昔のことではないんだなぁと思う。

 

戦後の日本を知る1つの手がかりにもなった。

 

文学は価値観を壊せる

 

芥川賞の選評が全部載っていたが、

これが面白い。

 

石原慎太郎氏は、

文学に既存の価値観を壊せる力があると強く信じていたことがわかったから。

 

町田康花村萬月西村賢太らへの選評が良いのは

前々から「石原慎太郎氏は、そうだろうなぁー」と思っていたが、

それは、価値観を壊すような文学が好きで、

キレイな浅いものが大嫌いなのがよく分かる。

晩年になっても、やはり『太陽の季節』を氏の根底に感じる。

 

読み応えはかなりあるし、

かなり面白く、おすすめの本です。

 

 

【おすすめ本92】『香り野菜が好き!』さっぱり、ピリッとくせになる!おかずとおつまみ 堤 人美

『香り野菜が好き! さっぱり、ピリッとクセになる!おかずとおつまみ』

堤 人美

2018年 一般社団法人 家の光協会発行

 

 

春になると美味しくなるのが、

山菜、たけのこ、三つ葉、パセリ、クレソンなど。

春のエネルギーいっぱいに感じる苦味や風味、香り。

 

この本は、ねぎ、せり、三つ葉、にら、セロリ、春菊、青じそ、木の芽、シャンツァイ、バジルなどの「香り野菜」を使ったレシピが載っている料理本

 

今の時期にぴったりのレシピものっているし、

しかも美味!

 

この本をおすすめしたい人

  • 香り野菜が好きな人
  • 香り野菜のレシピをあまり知らない人
  • 香り野菜はいつも脇役の料理の人
  • いつもと違ったおかずとおつまみを作りたい人

 

作者紹介

堤 人美(つつみ・ひとみ)

料理研究家。出版社勤務の後、料理研究家のアシスタントを経て独立。

書籍や雑誌でレシピを紹介するほか、CMの料理制作、企業のレシピ開発など活躍のバは幅広い。

提案するレシピは、簡単に作れるのに、おしゃれで美味しいと評判。

香りのある野菜が大好きで、料理に使う際は「たっぷりと」が信条。

一番好きな香り野菜はパセリ。

『1肉1野菜で作る!主役級!肉サラダ』(グラフィック社)、『和中華』(主婦と生活社)、『肉も野菜も、しっとりふっくら。かんたんに作れる フライパンで蒸し料理』『主菜別 献立がすぐ決まる 副菜レシピ帖』(ともに家の光協会)など、著書多数。

『香り野菜が好き!』より引用

 

この本のおすすめポイント

  • 香り野菜が主役のレシピ本はあまりない
  • どれも洒落たセンスのレシピで見た目も綺麗
  • 香り野菜を存分に楽しめるレシピ
  • 思ったよりもクセが少なく食べやすく美味
  • 香りが良い野菜メインなのでおつまみにもとても良い

 

心に残った点・役に立った点

和風と洋風の香り野菜

57ページに載っている、

作っておくと便利な「香り野菜ミックス」は、

「和風・香り野菜ミックス」、「洋風・香り野菜ミックス」の両方が。

 

「和風・香り野菜ミックス」は、

細ねぎ、三つ葉、しょうが、みょうが、ししとうがらし。

 

「洋風・香り野菜ミックス」は、

香菜、ディル、ミント。

 

和風と洋風の両方が載っているので、

作っておくと気軽に色々使える。

自分でアレンジ可能。

ディルなど売り場では見てもあまり使わない香り野菜を使って見るきっかけにも。

 

それぞれ、3日、5日と保存可能なので、

作っておいて何種類かの料理に応用可能、

そして香り野菜の使い方の勉強にもなる。

 

 

ストック術

大葉や細ねぎなど、大好きで良く購入するのだが、

いつのまに冷蔵庫でクターッとなっていることが。

 

この本では、香りやおいしさを長持ちさせる保存法も載っている。

立てた状態で水につけて保存やペーパータオルを使う保存。

これをするのとしないのでは段違いだった。

 

ねぎ、香菜とそぼろのあえ麺

 

これは実際につくった時の写真。

 

 

九条ねぎがシャキシャキで本当に美味しかった。

あっさり味に見えるが、うまみもばっちり。

九条ねぎ、こんな使い方は目からウロコだったので、

本当に新鮮に感じられたレシピ。

 

九条ねぎ大好きなので、

このレシピに出会ったときの喜びはかなりだった。

九条ねぎ、手に入った方はぜひ作ってみてほしいなと思う。

九条ねぎ明治屋に行くと結構な頻度で売っている気がするので手に入りにくい方は見てみてくださいませ)

 

青じそとさばの揚げ餃子

 

38ページに載っている

青じそとさばの揚げ餃子。

 

こちらも美味であった。

 

作ってみると、なぜ揚げ餃子にしたのかが納得。

 

さばはクセがあるように思えるが、

こちらのレシピだと、生のさばをスプーンで身をかきとり包丁で細かく叩くので、案外あっさり味になる。

そこに青じそが加わるのだから、さばの風味に青じその香りで

さっぱり味だがひと味違う餃子になる。

焼きではなく、揚げでコクを出しているのが、

この方のセンスだと作ってみて思った。

 

これは青魚も摂取できるし、

お酒にぴったりのレシピだった。

 

他にも

「にらどっさり卵とじ」

「ほぼパセリのかき揚げ」

「ひじきの青じそ炒め」

なども、本当にかんたんなレシピだけど素敵に美味しい。

 

「ひじきの青じそ炒め」は

ひじき+青じそという組み合わせにびっくり。

これは煮物ではなく、炒めもの。

ご飯のおかずにもぴったり。そして何よりかんたん。

 

堤さんのセンスを何より感じたのは、

「バジル風味のフムス」

 

フムスは大好きだが、バジル風味とは!

と驚いたレシピ。

 

おすすめです!

 

 

 
 

 

 

 

【おすすめ本91】『チャレンジング・トム』トム・ホーバス 日本女子バスケ元監督

『チャレンジング・トム 日本女子バスケを東京五輪銀メダルに導いた魔法の言葉』

トム・ホーバス

2022年2月 株式会社ワニブックス発行

 

仕事でなかなか見られなかった(というか見る余裕がなかった)東京五輪

それでも、心に残ったのが日本女子バスケ。

 

フィジカルで叶わなそうに見える日本女子バスケが次々勝つのが、

素人ながらも見ていて、ワクワクするような経験だった。

なんだか、可能性と未来を感じたチーム。

 

そのヘッドコーチの本が出ていたので読んでみた。

 

この本をおすすめしたい人

  • 東京五輪で日本女子バスケにワクワクした人
  • 自分も何かチャレンジしたい人
  • 自分にかけている言葉がネガティブな人
  • 日本女子バスケを見てヘッドコーチ、トム・ホーバスに興味を持った人

 

作者紹介

トム・ホーバス

 

1967年1月31日生まれ。

アメリカ・コロラド州出身。203cm。

5歳のときにバスケットボールを始める。

ワイドフィールド・はい・スクール、ペンシルベニア州立大学卒業。

大学卒業後、ポルトガルリーグのスポルディングを経て、1990年に日本リーグトヨタ自動車ペイサーズ(現:アルバルク東京)に入団。5度の得点王や、2年連続の3ポイント王を獲得。その後、日本リーグに復帰し、2000年に引退。

以後、一般企業を経て、日本のバスケ界発展のために力を尽くす。

2017年には女子日本代表ヘッドコーチに就任。東京2020オリンピックバスケットボール女子日本代表ヘッドコーチとして、日本史上初のオリンピック銀メダル獲得に導いた。現在は男子日本代表ヘッドコーチとして活躍。

 

『チャレンジング・トム』より引用

 

 

 

 

この本のおすすめポイント

  • 日本女子バスケがなぜ銀メダルを取れたかが理解できる
  • 日本女子バスケがオリンピックで結果を出すまでの経過を知れる
  • 指導者としてのポイントが参考になる
  • 自分もチャレンジしていこうという気になる

 

心に残った点・役に立った点

 

「生きていればチャンスはある」

この言葉は、ポジティブな発想というよりも、トムさん自信の経験から来る信念だそうだ。

 さまざまな状況をよく見て、何をすることが最善なのかを考える。それにアジャストしていく。これは人生においても同じことが言えるのではないでしょうか。自分を捨てるのではありません。自分の心を自分の中に置きつつアジャストしていく。それが変化していく情勢の中で生き残る道だと思います。

 生きていればチャンスはあります。

 

第2章 日本女子バスケを世界一美しく、強く、面白くした魔法の言葉①より引用

 

逆境などヘッドダウンしがちなときでも、前向きな答えが必要。

状況に応じて、アジャストできる答えを考え出すしかない。

これが、東京2020オリンピックでの結果につながった一因とのこと。

 

バスケの試合だとしても人生につながるヒントがたくさん。

 

限界を自分で決めない

トムさんは、5歳のときにバスケットに出会い、NBA選手になる夢を思い描いたそうだが、「無理だよ。他にはないの?プランBは?」と言われたそうだ。

 

 大学生の時にコーチから「トムはこれと、これができるだろう?やりなさい」と言われたときも、「無理だ」と思ったそうだ。

自分で自分の限界を作っていた。

 でも実際にやってみると「あれ、できるじゃないか」「ああ、できたぞ」ということが重なっていったそうだ。

 その経験から、コーチになってから選手の「無理」が実は本当の無理ではなく、単に自分で自分の限界を決めているだけと見えてきた。

 徐々に、トムさんのほうが選手たちの「天井」、つまり限界が見えるようになってきた。

「私にはあなたの天井が見えるんです。今のあなたのプレーはその天井に全然近くないです。どうして私はあなた自信よりあなたのことを信じているの?」

と、トムさんはよく選手に行っていたそうだ。

 

これは、言われた選手はハッとするだろうし、

頑張ろうと思うだろうし、自分を信じる気になるだろうなぁ。

 

こんな風に言われたら、

選手として前向きな気持になるだろう。

私が部活をしている時にこんな風に言われていたら、とふと考えた。

きっとすごく嬉しいだろうなぁ。

自分で自分のことを信じるのは、たいていとても難しいものだから。

 

これは、仕事の場面で上司に言われたとしても、

あとひと頑張りできる言葉かもしれない。

 

スポーツのコーチと仕事の上司の有能さは共通点がたくさんあるのだとわかった。

やはりどちらも、どう人を活かすか。

そういう意味でも、この本は勉強になった。

 

そして、自分を振り返ってみると、

本当に自分で限界を作っていることが多いことにも気がついた。

 

チームの雰囲気はリーダーで決まる

「チームの雰囲気はリーダーで決まる」

言われてみればそうだ。

 

だが、この点を意識しているリーダーは思ったよりも少ないかもしれない。

 

トムさんはチームはファミリーだという。

 そして、家族といえども、人にはそれぞれの性格があり、

リーダーシップも人それのスタイルがある。

リーダーシップを発揮しようとする人は「父親」の考え方に触れて、少しずつそれを理解していく必要がある。

その一方で自分のスタイルを見失うことなく、兄弟姉妹をまとめていけば、その家族はより強い絆で結ばれるのではないでしょうか?と。

 

 

 東京2020オリンピックのバスケットボール女子日本代表は素晴らしいファミリーでしたし、「長女」の高田を筆頭に自慢の娘達でした。

 

第4章 日本女子バスケを世界一美しく、強く、面白くした魔法の言葉②より引用

 

トムさんは、みんなの前で誰かを注意するとき、注意した選手のリアクションを見ることはもちろん、周りの選手たちの反応も見るそうだ。

 

この辺に、ファミリーを作り上げていく秘訣がありそうだ。

 

こういう細かい部分が、選手たちを一つのファミリーにしていったんだと感じた。

 

その後、トム・ホーバスさんは日本代表の男子バスケットチームのコーチになられたそうだ。

八村塁選手などNBAでプレーする選手が出てきた日本男子バスケット。

今後のトムさんのあたらしいチャレンジに期待。

これからのバスケットボール男子日本代表の新しい冒険が始まります!

とてもワクワクします。

 

おすすめ本です。

 

 

【おすすめ本90】『山本あきこの日本一楽しいおしゃれドリル』山本あきこ 家にあるもので変われる

山本あきこの 日本一楽しい おしゃれドリル』

スタイリスト 山本あき

2021年5月 主婦の友社発行

 

以前にもおすすめ本として取り上げた山本あきこさん。

 

nonko-h.hatenablog.com

 

ファッションに迷いがではじめる年齢にぴったりの本をたくさん出していらっしゃる山本あきこさん。

 

新しい本もヒントを貰えたのでご紹介。

 

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この本をおすすめしたい人

  • 服装をアップデートしたい人
  • 年齢的に何をどう着たらわからなくなっている人
  • 自信がなく暗い色の服ばかり着ている人
  • マンネリなコーディネートをどうにかしたい人

 

作者紹介

山本あき

 

スタイリストとして女性誌や広告など多くの媒体で活躍した実績と経験を生かし、さまざまな人たちに似合ってとり入れやすいコーディネート理論を確立。

「センスは持って生まれたものではなく鍛えられる」という信念のもと、2013年よ

 

り一般女性向けにスタイリングのアドバイスをスタート。予約開始とともに「予約のとれないスタイリスト」に。「どんな人でもいつからでもおしゃれになれる」をモットーに、これまでに1万人以上のスタイリングを手がけ、つくったコーディネート数は30万を超える。4冊の書籍と1冊のムック本を出版。累計発行部数は30万部以上。

(以下略)

 

山本あきこの日本一楽しいおしゃれドリル』より引用

 

この本のおすすめポイント

  • 「入門」「中級」「応用」と少しずつステップアップしながらおしゃれを学べる
  • 手持ちのアイテムを使ってのコーディネートできる
  • 赤リップ、大ぶりピアス、フットネイルなど洋服以外のアイテムのヒントが載っている
  • 1万円以内でアップデートできる

 

心に残った点・役に立った点

 

1000円以下でやってみよう

・大ぶりピアスは自分の見た目変化に慣れるトレーニン

 

なるほどー。

大ぶりピアスは持っているが、

なんとなくつけるのが億劫だったり、気が引けたり。

でも、持っているだけではもったいない。やってみることのリスト入り。

 

・強めな赤リップをつけてみる

 

今はマスク生活だから口紅はとんとつけなくなってしまった。

赤リップは持っているがマスク生活の前でもつける頻度は少なめ。

赤リップが浮いて見えるのは自分の目が慣れていないから。

これも積極的にチャレンジしてみたい。

 

・派手色おフットネイルをつけてみる

 

これはやっているが、やっている身としてもおすすめ。

やはりペディキュアは赤などきれいで強めな色の方があう。

つま先というのはくすみがちなので、赤などの強い色のほうがきれいに見えるのは実感。

他にもこの本にも載っているイエローもペディキュアも夏にはとても良かった。

 

・手元に3アイテム以上アクセを重ねづけしてみる

 

リングやバングル、つけなくなったなぁー。

 

それを考えると年齢を重ねるに従って、

おしゃれに手間をかけるの意気込みが減っているのを実感。

 

持ってはいるのに使っていない。

 

この本に載っている「スカーフをおしゃれに使ってみよう」でも感じたが、スカーフも使っていない。

反省。

 

持っているだけで&買うだけで満足しているものがいっぱいある事に気がついた。

 

これからは楽しんでそれらのアイテムを使ってみよう。

 

思い込みをとっ払おう

 

・カジュアル服にはカジュアル靴という思い込みをとっ払おう

 

スニーカーとブルーデニムはジャパン体型にはむずかしいとの事。

→スニーカーはふんわりスカートと合わせることで軽やかでハズし感がでる

 

・デニムには逆のテイストのフェミニンできれいめな靴

 

 

きれい色を着てみよう

ガリガリ君、クリームソーダあじさい、ひまわり、アポロチョコの配色をまねてみる

 

いつの間にか色の組み合わせがマンネリ化。

だから、この”やってみよう”はヒントになった。

 

ガリガリ君のアイシーブルーとベージュの色の組み合わせ、

クリームソーダのオフホワイト、淡いグリーン、赤の組み合わせ。

新鮮。やってみたい。

 

まっ白とシルバーで光を取り入れる

 

グレーに黒を合わせると、とたんに地味子に!

ということでこの本ではグレーの濃淡+白を効かせたり、シルバーのアクセサリーや靴、バッグで光をさす。

 

グレーにシルバー。

これはいいな!と思った組み合わせ。

あまりやったことない(シルバーは黒と組み合わせることが多い)ので、

やってみたい。

 

他にも羽織物をパーカーから紺ブレに、スニーカーをローファーにと、

大人の女性に向けたステップアップも載っているのでおすすめの本です!

 

 

 

 

 

 

 

 

【おすすめ本89】『辛いレシピ!超おいしい!』おおつきちひろ

『辛いレシピ!超おいしい!』

おおつきちひろ

2000年 講談社発行

 

ここ数ヶ月、辛いものが食べたくてしょうがない。

週末のお昼は辛いものを自分で作って食べる、

というのがお約束になっている。

 

ストレス発散になっているような。

 

 

そんなわけで、辛いレシピが沢山載っている本をご紹介。

 

 

この本をおすすめしたい人

  • 辛い食べ物が好きな人
  • 辛い食べ物を手作りしたい人
  • 辛い食べ物のレシピの幅を広げたい人
  • いろいろな国の辛い食べ物を作ってみたい人

 

著者紹介

おおつきちひろ

 

東京生まれ。

大学で幼児教育を専攻。

OL生活を経て育児雑誌の編集者となる。

1980年、9歳の息子を連れてスペインに留学し、語学研修のみならず、マドリードの料理学校でライセンスを取得。

東京・青山のスペイン料理店「サン・イシドロ」シェフを経て、現在はレストランの総合プロデュースうを手がけ、新しいお店を準備中。

以下略

 

『辛いレシピ!超おいしい!』より引用

 

 

この本のおすすめポイント

  • 韓国・インドだけではなく、メキシコ、スペインなどの辛い料理が載っている
  • 赤唐辛子・青唐辛子の種類、山椒などのスパイスの一覧が楽しい
  • 「たくさん作ったとき、あまったときは」が載っているので、アレンジがきく

 

心に残った点・役に立った点

 
世界各国の辛味料理

辛い料理といえば、

韓国料理、タイ料理、カレーなどがメジャー。

 

でもこの本にはメキシコ料理やスペイン料理、日本料理も載っている。

(でもそれぞれ2つづつではあるが)

 

なので、豆板醤、コチュジャン、カレー粉以外の辛味を味わえるのは新鮮。

 

”辛すき焼き”なんていうのも載っていて、

すき焼きの辛いバージョンというのは新鮮。

 

 

かんたんなレシピも

全体的に、スパイスを多用したレシピが多いので、

いざ作ろうと思ったら何種類かのスパイスを揃えなくては作れないものも多いのがネックといえばネック。

 

だけど、一部シンプルなレシピも。

 

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これは実際に作ってみた、「あとひききゅうり」

 

きゅうり、にんにく、乾燥唐辛子、酢、きび砂糖もしくは三温糖、塩のみで作れる。

 

作り方はとてもかんたん。

 

箸休めとしてお弁当にいれたら、

部屋にちょっとにんにくの臭いがちょっとただよってしまったので、

家で食べるようかなぁと。

 

他にも、

玉ねぎ、乾燥唐辛子、サラダ油、砂糖、酒、しょうゆだけで作れる「赤唐辛子いため」、小松菜、笹かまぼこ、わさび、さしみ醤油で作る「おひたしわさびじょうゆ」などもシンプルレシピ。

 

どちらかというと、

スパイスを買い揃えるのを面倒に感じず楽しめる人向けの料理本かもしれない。

 

自分の辛いレシピの幅を広げたい人、

楽しみながら作れる人、おすすめです。

 

 

 
 

 

【おすすめ本88】『上流階級 富久丸百貨店外商部Ⅲ』 高殿円 ※トッカン作者

『上流階級 富久丸百貨店外商部Ⅲ』

高殿 円

2021年4月 株式会社 小学館発行

 

百貨店 デパートが好きだ。

 

子供の頃、デパートに近いところに住んでいたので、

デパートに楽しい思い出がたくさんあるからかも。

 

歩行者天国とか、子供心には本当に楽しかった。

お子様ランチとかホットケーキとかはデパートの思い出の味。

 

デパートは江戸時代から続くところも多いのに、それが無くなっていくのが寂しい。

これも、時代の流れかもしれないけど。

 

上流階級は1も2も読んできたが、

今回の3はそんな世の中の流れに沿った内容。

 

従来の顧客お金持ちの奥様だけではなく、

ネットの時代になって自分の力で財を成した女性が出てくる。

 

従来の外商の世界を見る1、2も面白かったが、

私は今回の3が一番面白く読めたので、ご紹介。

 

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この本をおすすめしたい人

  • 百貨店 デパートが好きな人
  • 外商の世界を知りたい人
  • 高殿円さんの小説が好きな人
  • 仕事を頑張っているけどふと人生を考えてしまう女性達

 

著者紹介

高殿 円(たかどの まどか)

兵庫県生まれ。

2000年に『マグダミリア 三つの星』で第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー。

『トッカン 特別国税徴収官』『上流階級』はドラマ化。

ほか「シャーリー・ホームズ」シリーズや『政略結婚』『グランドシャトー』『35歳、働き女子よ城を持て!』など著者多数。

 

『上流階級 富久丸百貨店外商部Ⅲ』より引用

 

 

この本のおすすめポイント

  • 主人公 鮫島静緒の頑張りに自分も励まされる
  • リッチで華やかな外商の世界が読んでいて楽しい
  • アラフォー女性に立ちはだかる問題が身につまされる
  • ジェンダーや結婚、仕事、終活などのあり方を読みながら考えさせられる

 

 

心に残った点・役に立った点

私は、親の謙遜の道具じゃない

※この先はネタバレ含みます

 

作中に登場する鞘師という女性。

 

美容整形に興味がある独身の40代女性で、両親と三人ぐらしの投資家。

引きこもりの経験も、いまや投資家教室や講演に生かされている。

スイーツ好きで体型を気にしている。

 

『上流階級 富久丸百貨店外商部Ⅲ』より引用

 

 

”外商”という世界に独身で引きこもり経験あり、

ネットで投資をしているので、外で働いているわけでもない。

 

でも、とんでもなくお金を持っている。

 

と、いう今の時代ならではの登場人物。

 

 「どうしても『大丈夫』のために結婚はしたくなくて、自分で運用をはじめたら思いのほかうまくいって、一気に人生が楽しくなった。親の『大丈夫』のために備える男受けするワンピースを買わなくてもいい。好きなブランド品を買える。結婚相談所の人に言われたの。ブランド品のバッグを持っていくと、男の人に金遣いの荒い女だと思われますよって。金遣いの荒い女でなにが悪いの?結婚しても財布は別にすればなんの問題もないよね。見も知らぬ異性に『大丈夫』の基準をつくられるのも気持ちが悪かった。いままでは、親のお金だったから、親の決めたガイドラインに従うしかなかった。でもこれからは違う。なのに、親は言うの。『痩せろ』って」

 鞘師さんの記事が載っている雑誌はいち早く買って、お友達たちに自慢するくせに、必ず最後は容姿をディスる

 

第八章 外商員、買い占める より引用

 

これはその登場人物、鞘師さんのセリフ部分。

 

とても共感。

 

昔ある外車に乗っていた事があるが、その時に母に

「外車なんて乗っていると、友達いなくなるよ」

と。

 

別にその外車はめちゃくちゃ高いわけではないのに、

(でも別に高い外車に乗っていてもいいわけだが)

それで友達がいなくなるとは。

 

私の両親は、とにかく体裁を気にする親だったので、

本当にすべてがそうで息苦しかった。

 

今となっては、両親が心配してくれたのがわかるが、

昔は怒りしか感じなかった。

 

そしてそれが自分の中で理解したつもりになっているから、

どんどん心のなかに溜まっていく。

 

思考でしか理解していないから、

理解して許したつもりだが怒りになっているのにも気がつかない。

 

>ブランド品のバッグを持っていくと、男の人に金遣いの荒い女だと思われますよって。

 

この小説の中では、

結婚相談所の人が言ったセリフとして書かれているが、

こういうことは女の友達も言ったりする、アドバイスとして。

 

あれは何なんだろうねぇ。

 

 

親には”そのままの自分”を受け入れてもらいたいのが子供。

だけど、一番”そのままの自分”を受け入れられないのも私自身だった。

 

 

あんまりにもしんどいから、ついにメールでキレた。

中略

『なぜ私に対してそんなに無遠慮な言葉を吐くのか。人の容姿をどうこう言うことが、どんなにマナー違反で相手を傷つけるのかなぜ考えないのか』。そしたら、すぐにこんなふうな返事がきた。『あなたがかわいいから言っているのよ。他人だったらこんな事を言わない。あなたのためを思っていっているのよ。家族だから』」

 『家族だから』相手が傷つくことも平気で言うし、だれかの前に無遠慮に自分の子や姪を貶める。それが謙虚で、人間関係を円滑にまわす術だと、長らく日本の社会はあたりまえのように受け止めてきた。

 

第八章 外商員、買い占める より引用

 

これはうちの親も言っていたなぁ。

「あなたのためを思っていっている」

 

あなたのためを思ってと、

胸に突き刺さるナイフのような事を言う、よかれと思って。

 

そして、腹を割って話し合える年齢になってその事を親に言うと、

「今更なにを言っているの?」

というのだ。

 

と、ここまで書いて気がいついた。

 

私も同じようなことをしていることに。

主人に。

よかれと思って。

私しか言わないんだからって。

 

これはきっと私の心の中にまだいろんな事が残っているんだなぁと気がついた。

 

この小説は、

エンターテイメントとして楽しく読める。

 

だけど、女性は身につまされたり共感する部分があるかもしれない。

 

私はデパートが大好きなので、

買い物シーンを読んでいるだけでも楽しめた。

 

おすすめです。